いよいよ

2017/03/30

千里リハビリテーション病院のお隣、大阪インターナショナルスクールの桜がいよいよここまで来ました。今日の写真です。本当はもう少し開いているのが3つほどあったのですが、私が立てる位置から遠くて、しかも逆光でうまく撮れませんでした。あと数日でチラホラというところまで行きそうですが、この後、また少し寒の戻りがあるそうですから、本格的な桜は来週後半になりそうです。

千里の桜通りの桜の中で、毎年一番に咲くあのソメイヨシノの枝はまだ咲いていません。その桜通りですが、古木からどんどん幼木に植え替えています。ソメイヨシノは根の張りも、枝ぶりも元気がなさそうで、じり貧になっています。切った枝からサクラテング巣病という材質腐朽菌に侵されやすく、また根を車や人の足で踏み固めると根頭癌腫病にもなるのだそうです。故に樹齢50年にもなると幹の中は空洞になり、多くは樹齢60年くらいで寿命を迎えるそうです。ソメイヨシノは交配能力がないので種子がなく、接木だけで繁殖するいわばクローン桜です。100年ほど前にヒトによって作られましたが、人間の手が加わらなければいずれ消滅していく運命にある桜です。

「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿(阿呆)」という表現の善し悪しはともかく、ソメイヨシノの持つ病気と梅の特性を知った上でできたことわざです。

リハビリテーションの世界でも似たようなことわざが聞こえてきそうですが、でも、まだそのような確たるものがない世界であるように私には見えます。人間学、社会科学は別として、自然科学に関わることでは普遍性を求めて進めていかなければなりません。ただ、数値化は一見客観的で、科学的であるかのようですが、人間の活動を数値化して表現することには危険性もありますから要注意です。
人間はクローンではないのです。

コメント (4)

  • senri より:

    チャーコさん、おはようございます。
    箕面の瀬川も、ロマンチック街道も、箕面1丁目辺りの桜並木も、桜が丘も素晴らしい桜並木ですね。
    ちょうどこの頃が年度の終わりで、新年度の始まり。別れがあり、新しい出会いがそこにあります。
    余計に桜は心に残るのでしょうね。
    明日から心機一転、楽しくいきましょう!

  • senri より:

    aisakuさん、おはようございます。
    人間の手を加えることによって病気に強い品種ができることも多いのですが、ソメイヨシノが作られた約100年前はいかに綺麗な花を観賞できるか、武士道に沿った潔さを表現できるか、などが課題だったのでしょうか・・?
    ソメイヨシノはその代表みたいな花ですからね。赤穂浪士が討ち入りをした頃にはまだソメイヨシノはなかったわけですから、きっとオオシマザクラでも私たちの心を掴むことだろうと思います。
    南阿蘇村中松に「一心行の大桜」という樹齢400年の立派な桜があります。幹回りが7.5mほどです。ヤマザクラなのだそうですが、鑑賞に訪れる人たちでとても賑わうようです。私は咲いていない一心行の大桜は見たことがあるのですが、残念ながら満開の様子は写真を通して見ています。なかなか立派です。
    私たちも一心に念じながら、誠心誠意、努力を重ねていかなければいけないと思います。

  • チヤーコ より:

    こんばんは。いつもブログ読んでいます。
    明日で3月終わりですね。4月は新しい出会いの季節ですね。
    ソメイヨシノの木、私も瀬川で見ますよ。
    ロマンチック街道のさくら通りを、この間はじめて歩いてきました。

  • aisaku より:

    急に寒かったり,今日みたいに暖かかったりと,今年の春の気候はジェットコースターみたいですね.
    ソメイヨシノ同士では自家不和性が強いため,結実が弱く種が生まれないので,クローン桜として接木をしなければいけないんですね.
    一定の樹齢を超えると中が空洞になったりと,人の手で作られたものということもあり儚いものですね.

    私達理学療法もソメイヨシノのように遠い未来に廃れるのではなく,原木の日本固有のオオシマザクラのように力強く,葉や樹皮,木材,果実のように幅広い用途をもって根付かないといけませんね.
    新年度を迎えるにあたり,とても考えさせていただく機会をいただきありがとうございました.

    私は,オオシマザクラの葉っぱの塩漬けで巻かれている桜餅が食べたくなりました.

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