柏とクレソン

20120506柏の木3月2日に柏の木を紹介しました。まだ深い雪の中で、北国の柏の枯葉は防風の役割を担いながら、新芽の春をひたすら待ちわびていましたが、いよいよその時がやってきました。折しも5月の端午の節句の季節。柏餅が店頭に並んでいます。暦では夏に入りました。
5月6日午後、苫小牧の病院に入院中の姉を見舞う途中、あの柏の木を見に行ってきました。札幌ゴルフ倶楽部横の道路脇の柏の木にはまだ半分ほど葉が残っていましたが、周りには枯葉が重なるように落ちていて、落葉の間からは所狭しと土筆たちが頭を出していました。世間は夏に入ったとしても、北海道はまだ春たけなわ、札幌の街では梅と桜が共演しているのです。
姉は自然が大好きで、毎年、この時期には熊が棲む所に一緒に山菜を採りに行くのが定番でした。今年はそれも叶いませんでした。その代わりに新芽が出てきた柏の木の写真を見せて季節を楽しんでもらいました。
午前中はクレソンを探しに札幌の盤渓の沢に行ってきました。クレソンは熊本で姉たちとおひたしにしてよくいただいたものです。台湾芹と呼んでいました。東京から帰省した姪も、千歳の美々川で採ってきたクレソンのおひたしを作ってきてくれたのです。
病院での晩ご飯はクレソンのおひたしと白いご飯だけでしたが、姉には何よりものご馳走だったろうと思います。息子と弟に食事介助をしてもらう姿が嬉しそうで、悲しそうでした。

コメント (8)

  • senri より:

    徳永さん、おはようございます。
    メールをお送りしておきました。ご確認ください。
    花を見るために屋外に歩いていく。とても楽しいことですね。
    装具の利用がそのようなことに有益であれば最高です。

  • 徳永(FSA) より:

    夕方は電話にて失礼いたしました。どうしても送信できなかったものでこちらのブログからで失礼いたします。私もPTに転職決意をする30歳過ぎまで、百貨店関係の営業をしており外をゆっくり見るまもなく過ごしておりました。今は患者さんと屋外歩行をする際に、花の名前や時期的なものいろいろ教えていただける幸せを感じています。なるべくたくさんの患者さんが外歩きが出来るように出来る限りの協力をしていきたいと考えています。

  • senri より:

    makkyさん、おはようございます。
    そうですね、永遠、悠哉でありたいものです。
    そのためにも悔いが残らないような関係性を大切にしていきたいと思います。
    花言葉はなんとなく気になって、その都度調べています。
    航空会社peachの「桃」の花言葉を知ったCAの白石さんが喜んでいらっしゃいました。
    特に、気持ちを前向きにするような花言葉は嬉しいですね。

  • makky より:

    吉尾先生のお気持ちお察しいたします。
    先生のブログを良く拝見させていただいて、「花言葉」は僕にとって身近な存在になりました。
    柏とクレソンの花言葉と同じでご家族さんの愛は永遠なんですね。
    僕の親兄弟はいくつか病気はしましたが今は健在です。
    僕も悔いが残らないように向き合って行きたいと思います。

  • senri より:

    Idahoさん、こんにちは。
    コメントをいただき、ありがとうございます。
    やはり親は「有難い」存在ですね。文字通りですね。
    私もIdahoさんのお父様のような心を持てるような人間になりたいと思います。
    Idahoさんもその言葉を胸に、自己実現できるよう、力を尽くしてください。

  • Idaho より:

    おはようございます。
    いつもお世話になっていますが、メールでは初めて投稿させていただきます。
    先生のブログから、故郷の私の父を思い出しました。
    私の父は介助なしでは生活できず、自分の思い通りに生活することはできません。そんな生活はかれこれ、7年くらい経とうとしています。父の病気では5年で亡くなると言われていたので、かなり父なりに頑張っているのだろうと思います。そんなしゃべることも普段できない父が「俺のことは気にするな。好きなようにしなさい」と言われた言葉があるから今の自分があります。
    私の父も自然が好きで、よく山菜を採ってきてはたくさんご馳走してくれました。
    私も久しぶりに山に行きたくなりました。

  • senri より:

    aisakuさん、おはようございます。
    辛い話ではありますが、大きな大きな財産を得ているように思います。
    人間は凄いですね。

  • aisaku より:

    お疲れ様です。
    うちの母の時にも感じたんですが、親はいつまで経っても親なんですよね。
    柏の木と同様に次の芽が出てくるまで、しっかりと見届けようとしてくれる親心を、家族と子供を持った今だからこそ感じることができています。
    食事介助をしてもらう時、お姉さんは息子の頼もしい姿と子供に介助される寂しさが入り混じっていたのかもしれませんね。
    私にとって親を介護する人とされる人の思いを母親からプレゼントされたことは大きな財産になっています。
    少しでも元気になれることをお祈りしています。

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