森伊蔵と魔王
鹿児島に行ってきました。脳のシステム障害と装具療法をどのように関係づけて理解するかという日本理学療法士協会主催の講習会でお話してきました。年齢層の広い230名の参加があり、講師としても楽しい講習会でした。
時折、梅雨明け間近を感じる大雨が降って、桜島も頂を雲に覆われ、残念ながら写真に収めることができませんでした。一方で、雨のおかげで火山灰の影響もなく、雨に救われた週末でもありました。
鹿児島・薩摩と言えばやはり芋焼酎。なんと230銘柄もあるそうです。その中からこの2本、しっかりいただいてまいりました。焼酎はいつもロックでいただくのですが、今回はもちろん「生」。両方とも喉に優しい焼酎でした。森伊蔵は口に杯を持っていくと、臭みがなく、これまで経験したことのない柔らかーい感覚が上唇いっぱいに広がるのです。その余韻を残したまま、口の中でさらに洗練されたまろやかさが広がっていきます。魔王は森伊蔵のような上唇にまとわりつく柔らかい感覚はありませんでしたが、しっかりした香りと深みのある味に圧倒されました。この2本、さすがに幻の焼酎と言われるだけの一品です。薩摩の料理との相性も抜群でした。一生に一度の経験だろうと思います。提供いただいた大重先生、心から感謝申し上げます。
日本文化の奥深さと、これらの味を変わらず作り続けるという伝統と技術に触れ、感動の鹿児島でした。同時に私たちの業界の取り組みの甘さを反省することにもなりました。これだけのことをやり遂げていくエネルギーと集中力は私には想像もできないくらい大きなものだろうと思います。目の前の課題に必死に取り組み、やり遂げる姿勢をもっと学びたいものです。
焼酎の仕込みで失敗は許されません。私たちの世界では失敗を許すも許さないも、何が失敗なのかさえもわからないことがあります。甘過ぎます。焼酎のようなキリッとした辛さを備えなければ、と思います。
コメント (11)
吉尾先生ご無沙汰しております。今日は脳と装具に関連するご報告です。
新犬わんこが来たところまでお話はしましたが最近散歩に行くのに杖を使っていないのです。
わんこのリードをフレキシーというドイツ製のに変えた結果です。そして近くの郵便局に行くのには逆に装具を付けないで杖だけで行っています。脳のバーチャル領域におけるバランス応用力は面白いです。今度病院似うかがった時詳細をお話させて下さい。中井
めいさん、こんばんは。 お久しぶりです。
経験することは確かに大切なことですが、それが全てではなく、逆に問題になることもあります。その経験が評価の基本的な尺度になることも多いからです。
評価が間違えば救いようのない結果につながりかねません。
めいさんのようにこれからを背負う方々がしっかり取り組んでいただければ、これからの社会も明るくなると思います。
楽しみにしていますからね。
asukaさんの前向きな姿勢は私のエネルギーにも影響を与えています。
私もまだまだ学ばなければならないことがたくさんあります。
日々、精進です。
患者さんやご家族の人生に負の影響を与えないために。
ご無沙汰しております。
いつもブログの更新を楽しみにしております。
この度は格別な焼酎と共に素敵な時間を過ごされたようで、いつもご多忙な先生に
とってはひと時の癒しとなったのではないでしょうか。
私も焼酎に限らずお酒は色々と頂きますが、確かに失敗って無いですね。
好みはあるかもしれませんが、若くても熟成していてもどれも味わい深いものだと思います。
私達理学療法士の世界も同様では無いでしょうか。
先生のおっしゃるように何が失敗なのかさえ分からない事が多くあります。
若いセラピストだから、熟練したセラピストだから…はあまり関係ないと思っています。
目の前の患者様とどれだけの事を共有できるか、そのためには患者様だけではなく
自分自身の事も客観的に評価できるセラピストになる必要があると思います。
私はまだまだ若いセラピストですが、洗練された味わい深い存在になれるよう日々精進して参ります。
ご返答ありがとうございます.
先生のおっしゃる通り再現性が無いと技術とは言えず,その効果も明確にはならないですよね.
知識があって初めて技術になる...
だからこそ焼酎はいつ製造のものでも同じような深い味わいがあるのですね.
先生の期待に答える=一番患者様のためになること,
と考えて引き続き取り組んで参ります.
まだまだ勉強不足なので,もっと頑張らねば!
aisakuさん、おはようございます。
aisakuさんが日々アップデートしていらっしゃる姿が目に見えます。
積み重ねればきっと山になります。素敵な山になります。
どんな山になるか、私はとても楽しみしているのです。
makkyさん、お久しぶりです。
日本のお酒や焼酎もワインに負けないくらいの奥深さがありますね。
特に焼酎は蒸留酒ですから、その時は酔っても次の日に頭が痛くて・・・ということがないから嬉しいですね。
でも、ワインの味わいは魅惑的ですから、次の日のことなど考えている場合ではないということです。いずれにしても、お酒と美味しい料理でで楽しく過ごせれば最高。
ご一緒できる日がありますように。
asukaさん、おはようございます。
私たちの持つqualityは均一化されていないし、そのたびに違った結果になることを考えますとおよそ技術とは言えない状況にあります。
いかに客観的に評価できる目を養うか。そのためにはそれに必要な十分な知識が必要ですね。
asukaさんの未来に期待しています。
九州はそば焼酎、芋焼酎、麦焼酎、米焼酎、黒糖焼酎などなど、たくさんの焼酎があります。この焼酎たちは、酵母や材料が変われど、飲まれる方を必ず満足させてくれます。
私たち理学療法士もいろいろな手法があってもよいと思いますが、最後は必ず患者様を満足させる結果を出せるか。出せない時にはすみやかなバージョンアップすることが大切ですよね。
アップデートを怠れば、すぐに淘汰される時代がすぐそこにあると思います。どうやったら、森伊蔵や魔王のように満足していただける品質になれるかいろんな角度から分析しないといけないでしょうね。
吉尾先生ご無沙汰しています。
先生のブログよく拝見させていただいていまして、今回はお酒の話題だったので前のめりになってしまいました。
私もお酒はたしなむ程度ですが好きです。
焼酎は私もロックで頂きますが、さすがにこの2大ブランドは飲んだことがありません。
一度は飲んでみたいと思っていましたが、恥ずかしいことに森伊蔵の事を”モリゾウ”と読んでいました。”もりいぞう”なんですね。勉強になります。
先生はワインもお好きな様で、私もワインでしたら少しはお話できるかと。
また機会がありましたらご一緒にと思います。
こんばんは.
焼酎は苦手ですが,以前,森伊蔵を頂いた事があります.
一口目に広がる芳醇な香り,深みのある味わいはおいしいと感じましたが,
二口目以降は焼酎独特の風味に私の体が負けてしまいました.
私たちの業界は失敗だけではなく,何が成功かも分からない事があるように感じます.
だからこそ何が失敗で成功かを判断する術を身につけるためにも,
誰でも味わえるよう客観的で,
深い味わいが示せるような知識・技術を身につけられるよう努力して参ります.