百済来

お墓参りに熊本の故郷に帰ってきました。夜外に出てみると街灯がなく、辺りは真っ暗で、私が小さかった頃とあまり変わっていないことにちょっとびっくり。暗闇の中を飛び交う蛍を追いかけていたことを思い出しました。50年以上も前のことです。
私が卒業した百済来中学校は廃校になっていて、グラウンドだけが地域の人たちのために残されています。このグラウンドで白球を追いかけていたのですが、夏に、田んぼの中に入ってしまったボールをストッキングを脱いで稲を掻き分けながら必死で探す姿は日常的でした。
街にお供の買い物に行った際に、中学時代の野球の試合後、「0はどこまで重ねても0でしかない」という一言で私の人生に大きく影響を与えていただいた倉野敏郎先生のことを思い出し、急に訪ねてみたくなりました。何の連絡もせず、手土産もなく、先生のご自宅の前に直行したのです。平日でしたが、幸いに先生はご在宅でした。玄関の扉を開けた途端、先生は「吉尾君!」と。
私は中学卒業後、初めて先生と会ったのです。なんと45年ぶりなのです。嬉しかったですねえ。感激してしまいました。
お邪魔してたくさんのお話をしました。ここで書くにはスペースが足りませんので、またどこかで紹介するとして、とにかく私は私の人生に大きく影響を与えていただいたあの一言のお礼をお伝えすることができて、今回の故郷への旅は100点満点です。
思い立ったが吉日、でした。

コメント (11)

  • senri より:

    makkyさん、こんにちは。お久しぶりです。
    そうです。私の故郷は熊本の田舎で、周りは田んぼと山。カエルとセミの鳴き声を聞きながら育ちました。札幌は札幌医科大学に行った関係で住んでいるのですが、環境は快適ですよ。特にこの時期は涼しくて過ごしやすいですし、真冬は白銀の世界がまた格別なのです。だから住まいは札幌のままです。
    45年ぶりに思い立って突然伺ったにもかかわらず、顔を見るや名前を言っていただけるなんて、すごいことですね。それだけでも私は先生の影響を受けたいと思ってしまいます。
    私たちの臨床もそうでありたちと思います。

  • makky より:

    吉尾先生お久しぶりです。
    先生の故郷は熊本なのですね。
    てっきり札幌だと思っていました。
    公演などでいろいろな県にいかれているので、47都道府県にお顔をお持ちなんですね。

    恩師にお会いできてよかったですね。
    45年ぶりにお会いして覚えていただけた事は、私も誇りに思います。
    私も卓球をやっていまして、部活の先生や監督等にお世話になりました。
    挨拶は少し恥ずかしく思い、きっかけがあればと思うのですが、、、
    15年以上も経ち今だ私は0のままですね。

  • asuka より:

    暑い毎日ですがなんとか夏バテせずに元気にやっています。
    百済来はやはり百済から由来されていたのですね。

    週末の講習会は益々楽しみです。
    思い立ったが吉日で申し込んでよかったです(^^)

  • senri より:

    こんばんは、asukaさん。お久しぶりですね。お元気でしたか?
    朝鮮の百済から日羅という僧が来て、宣教や社会活動等によってその地域に相当な貢献をなさったそうです。百済来(くだらぎ、人によってはくたらぎとも言います)はそういう背景からつけられた地名です。中学校の校歌に「伝えてここに二千年 日羅の光 永久の島・・・」という部分があります。まあ、二千年というのは大目に見てあげてください。
    私が間違っていなければスーさんは長野の方です。ときどきブログに登場していただいてますが、彼には心温まるコメントを頂き感謝しているのです。
    週末の講習会はにぎわいそうですね。

  • asuka より:

    お久しぶりです.
    百済来,何と読むのかと思い調べたら「くたらぎ」とでましたが合っていますか?
    昔からそこに暮らされている方は当たり前のように読めますが
    そうでない方にとっては当たり前ではないですね.

    最近,自分の常識が他者の常識とは限らないと感じることがあります.

    「0はどこまで重ねても0でしかない」

    常識を共有したいと思っても何もしなければ何もないままですが,
    そう思って行動すれば0でなくなり,状況は少しでも好転する可能性がでてきますね.

    0から抜け出せるように今後も行動をしていきたいと思います.

    私もスーさん同様に今週末講習会に参加させて頂きます.
    スーさん,吉尾先生にお会いできるのを楽しみにしております.

  • senri より:

    こんばんは、スーさん。
    今週末、神戸に来ていただけるのですか!
    楽しみが1つ増えました。
    内容のある講習会だと思いますので、お土産をたくさん持ち帰ってください。

  • スー より:

    吉尾先生はPTたちに大きな影響を与えています。
    きっと昔から印象的な学生だったのではないでしょうか。

    私が訪ねたら、「?」かもしれませんね!

    今週末、神戸での講習会に参加予定です。
    先生はいつも人気者なのですが、ご挨拶できれば幸いです。

  • senri より:

    スーさん、こんにちは。お久しぶりです。夏バテしてませんか?
    自分自身を見たとき、45年間の空白を埋めるほど印象に残るような存在とも思えないのですが、凄いですね。それとも顔が特徴的? いや、それはないですね。
    先日、高校の同窓会があって、卒業以来会ったこともなかった彼たちの名前をなかなか思い出せなかったのです。凄すぎますよね、45年間は。
    先生との話、とても楽しかったです。またお邪魔してみたいと思いました。
    スーさんも行ってみますか!

  • スー より:

    吉尾先生、お久しぶりです。

    恩師との久しぶりの再開よかったですね。
    中学卒業以来に会うにも関わらず、すぐに名前を呼ばれるということは、
    印象的な学生だったのでしょうか。

    この記事を読み、私も大切な恩師に会いたいと思いました。

    今年の夏は特に暑いので、どうぞお体に気をつけてください。

  • senri より:

    aisakuさん、おはようございます。
    思い立ってもなかなか行動に移せないことが多いのですが、サッと動くようにした方が機会をなくさなくてよいですね。特に私は最近、物忘れも多くなりましたので、とりあえずは動いてみないと。
    お墓参り、お母様もお喜びになるでしょう。

  • aisaku より:

    先生、こんにちは。
    先生のブログの中にある、「思い立ったが吉日」という言葉の通りに、山野先生のお誘いのもとで、本日日本病態生理学会で演題発表をしてきました。
    演題発表の準備をしていく中で、いろいろな発見や次回につながるヒントを得ることができ、貴重な経験をさせてもらえました。
    また、8年ぶりに私の母の執刀医と再会させていただき、有意義な一日を過ごすことができました。
    先生の記事を読ませていただき、母の墓参りに行きたくなりました。来週の休みを使いさっそくお墓参りに行ってきます。
    そこで、一年間のがんばったことやいろいろな人との出会い(もちろん吉尾先生も含めて)で学んだこと、子供の成長などを伝えてこようと思います。

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