動き出せ

5月24日~26日の3日間、名古屋で第48回日本理学療法学術大会が開催されました。初日だけでも4200名の参加があり、3日間で8000人の参加予定とのことでした。この業界の規模が相当大きくなってきた証でもあります。
学術大会のテーマは「グローバル・スタンダード」でした。日本に誕生して半世紀を迎えるこの業界ですが、未だにスタンダードが確立していません。学問が未熟だからだと私は考えています。他から借りてこなければできない学問と、自前で努力を重ねていかなければならない学問とがあるはずですが、後者の展開が学問としての積み重ねになっていない状況にあります。そのためには基礎領域にいる人も臨床にいる人も、かなりの意識をもって取り組んでいかなければならないようです。
特に臨床にいる理学療法士は、分からないことを解決に向けた努力をすることもなく無為に過ごすようなことがあってはならないのです。分からないことを分かるようにする努力を惜しんではならないのです。それは楽しい行為であるはずです。
また、自分でよく理解できていないことなのに、対象に適用か否かも吟味できないまま患者さんにその治療の真似事を行うことは、倫理的に考えてもおかしいことなのです。それがまかり通る世界なのでしょうか。
学術大会から帰ると、机の上に1通の手紙が置いてありました。近々退院予定のA氏からのメッセージでした。教育研究に携わってこられたA氏の目にも上記と同様のことが見えたそうです。お恥ずかしい限りです。
形にしていく努力を具体的に進めなければなりません。絵空事はいらないのです。夢の中で思っているだけでもダメなのです。具現化していくことなのです。
あるお店のトイレで見つけました。素晴らしいメッセージだと思います。その魂は勝手に動きだすことはありません。自身の力で動かすことができなければ、その魂を揺り動かしてくれる人の影響をしっかり受けることです。
動かしましょう。

コメント (21)

  • senri より:

    チャーコさん、こんにちは。
    いつもありがとうございます。
    お元気そうですね。
    昨日、今日と、外に出ると日干しになるような暑さになっています。
    こんなときは魂が動きすぎると体調を壊しますからね。

  • チャーコ より:

    こんにちはいつもスマホで吉尾先生のブログ観ています

    やっとパソコンが繋がりました 動きだせ夢の中にある魂いいメッセージですよね。

  • senri より:

    maimaiさん、おはようございます。
    ついていくどころか、今回のコメントも先手でした。 
    いつも熱いメッセージをいただき、ありがとうございます。
    それにしてもmaimaiさんの活動時間帯は凄いようですね。
    先日いただいた時も未明のコメントだったと記憶しています。
    その努力がしっかり実を結んでいくことを期待しています。

  • maimai より:

    おはようございます。
    梅雨に入り、夏も近づいています。
    気候も、そして皆さんの情熱も、とてもとても熱いですね!
    拝見していて、とても楽しかったです!
    なんとなく、先生もにこにこしながらblogに向かってらっしゃるような気がしました。
    私もついていけるように、がんばらなくちゃ!

  • senri より:

    皆様方へ
    こんばんは。
    皆様、熱いですねえ。とても嬉しいことです。
    Hotに行動していきたいと私も思います。
    素敵なメッセージをいつもありがとうございます。
    これからもよろしくお願いいたします。

  • aisaku より:

    こんばんわ。
    asukaさん>吉尾先生のメッセージも刺激的ですし、ここに集っているみなさんの意見も刺激的ですよね。お互いで相互啓発できるこの場は本当に大切な場所だと思います。具現化することが大事ですね。
    吉尾先生>そのように言っていただき光栄です。感動は物事を始める原動力になるので、これからも感動を大事にして進んでいきます。

  • asuka より:

    要は具現化することですね。

  • senri より:

    asukaさん、相当なフォローをいただき、ありがとうございます。
    夢は見るものではなく、実現するものだ、ということですね。

  • asuka より:

    こんにちは.
    aisakuさん,a-nation,面白いですね.
    素敵なネーミングをありがとうございます.
    今後も吉尾先生のブログを通じて多くの人と関わり合いながら,
    “夢”に留まらず,“実現”できるような行動力をもって魂を振り動かしたいと思います.
    先生のブログは刺激的ですね!

  • senri より:

    aisakuさん、おはようございます。
    a-nation、なかなかいいですね。asukaさんがご覧になったら、大喜びされると思います。
    aisakuさんから出て来る「感動する純粋な心」には重みがあります。
    そのままの存在であるようにお見受けしていますから。

  • senri より:

    スーさん、おはようございます。
    学会、お疲れ様でした。
    やはり一歩踏み出さないといけませんね。
    頭を柔らかくして動けば、いろんな知識が蓄積されていきます。
    40歳になって動いた解剖学への挑戦もそうですが、この歳になって日々、多くのことに気づかされています。
    その気付きを与えていただく患者さんや周囲の方々に感謝しなければ。
    それに応えるためにも、やらないといけませんね。
    これからも気持ちを前に押し出してまいりましょう。

  • aisaku より:

    asukaさんもお元気そうでなによりです。
    吉尾先生が書かれているasuka-aisakuコラボ、名付けてa-nationというところですかね??
    理学療法というものを練磨していくためにも、私たちが日々患者さんと真摯に向き合い検証し他職種とさらに磨いていく過程を大事にしないといけないかもしれません。それが理学療法が不変のものになる方法のひとつな気がしています。
    そこに感動が待っていて、さらに感動をするために心が動くことでしょう。
    日々の事に感動する純粋な心はいつまでも持ち続けたいですね。そんなことに気づかさせていただける、先生のブログや仲間の方々に感謝です。

  • スー より:

    先生、こんばんは。学会ではお世話になりました。

    私たちは、日々患者さんから多くを学ばせて頂いています。
    それを還元する意味でも今わかっていること最善のことをしっかりと提供する義務や、
    十分に分かっていないことを追及する義務があると思います。

    残念ながら、後者の義務は現在の私は果たせていないように感じます。

    先生から改め頂いた言葉をもって”動き出したい”
    と強く感じました。

    今後とも多くのご示唆をよろしくお願いいたします。

  • senri より:

    asukaさん、こんばんは。
    そうですね。積極的に私たち自身が飛び込んでみることも大切ですね。
    そしてそこで私たちのアピールをすることも大切ですし、同時に、
    相手の世界と私たちとの世界との違いを認識し、それを認め合うことが大切だと思います。
    今日は脳のセミナーを行ったのですが、ケアワーカーも複数名参加し、
    居眠りすることなく、真剣に聴講していらっしゃいました。
    私にはとても刺激的でした。

  • asuka より:

    ご返答ありがとうございます.
    臨床家である私たちが元気でないと患者様は元気をだしにくいと思います.
    そう心がけていると普段から元気でいられます.
    仕事のおかげです.
    aisakuさんもお元気そうでなによりです.
    回復期の学会,脳卒中の学会などではチーム医療を主題としたパネルディスカッションなどが
    最近頻繁に行われているように感じます.
    医師や看護師から理学療法の世界に飛び込んでもらう前に,
    私たち理学療法士が他の世界に飛び込んで
    理学療法の素晴らしさを伝えるべきなのかもしれませんね.
    やるしかない,ですね!

  • senri より:

    aisakuさん、おはようございます。
    asuka-aisaku、久しぶりのコラボですね。
    私たちの世界はガラパゴスにもならないからよろしくないと思うのです。
    ピュアなものがあるガラパゴスにはある意味で魅力があります。
    私たちの中にはピュアな学問が存在していないと思っています。
    リーズニング、考え抜いていく、ということができないからでしょうか?
    一度きりの人生ですから、魂を自身の中にじっと鎮座させてしまうのはもったいないと思いませんか?
    医師や看護師などからも多くの影響を受け、患者さんからは突き動かされるような力を感じながら、
    自身を次のステップに持ち上げていければ、人生も楽しくなりそうです。
    感動とは感じて動くこと。相田みつをさんがそう言っています。

  • senri より:

    asukaさん、おはようございます。
    学会場でご挨拶できてよかったです。
    臨床で充実していらっしゃるからでしょうか、とてもお元気そうに見えました。
    患者さんやご家族からいただく力は大きいですね。
    私たちがこの世界に飛び込んだきっかけの一つに、ある患者さんを見た、自身が患者になったことがある、
    ということがあると思います。その存在は大きいですね。私たちを大きく成長させてくれます。
    魂を動かす原動力になっていただいています。
    やるしかない、と思います。

  • senri より:

    maimaiさん、おはようございます。
    いつもありがとうございます。
    そしてとても前向きで積極的なコメントで、私自身が勇気をいただいています。
    やらなければ、動かなければ、前に進まなければ、と思います。
    これからもよろしくお願い致します。

  • aisaku より:

    学会の座長など大変お疲れ様でした。
    うちの山田君がご挨拶したと話を聞きました。親切な対応ありがとうございました。
    私たちが今後どの方向に動くかは、自分たちの日々の積み重ねがポイントになりますよね。
    つい人任せにしているところもある気がして、身が引き締まる思いでブログを拝見しました。
    asukaさんがご指摘しているようなことは、私個人も感じています。
    臨床家と研究家がうまくコラボレーションを行い、理学療法の発展に寄与できればと思います。
    余談ですが、私たちの学問はもっと他職種から多くのご意見を貰わないといけない気がしています。理学療法士学術大会から、医師、看護師などが参加しているものに発展させていき、多くの人がみて普遍性のあるものに消化しないといけないのではと感じています。
    ガラパゴス化しないようにと思うのですが、いかがでしょうか??

  • asuka より:

    楽しい3日間でしたね。私も後半2日参加させて頂きました。
    会場で先生ともお会いできて嬉しかったです。
    一般演題でいくつか質問もさせて頂きましたが、
    「発表を行うための発表」もあり、
    「理学療法の発展のための発表」に至ってないものもあったように感じました。

    臨床にいる自分としては常に患者様を視野に入れて研究に取り組もうと感じています。
    私にとって魂を振り動かしてくれる人は、
    先生はもちろんですが、
    第一は患者様であります。
    患者様やご家族の理学療法士に向ける眼差しをみていると
    魂は動かずにはいられません。

  • maimai より:

    先生、こんばんわ。学会お疲れ様でした。私もとても楽しかったです。
    先生の強い強いエールに、私たちは答える必要がありますよね。
    働きかける方々が多い中、先生のように、常に訴え続けてくださる方がいることは、私たちには力強いことです。
    自分のことはもちろん、若輩の私には微力ではありますが、周囲にも働きかけていきたいと思います。
    何事にも負けずに、常に動いていきたいと思っています。

    ありがとうございます。

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