Believe

この写真、何か分かりますか?
あのボーイング787の普通席のシートの背面です。つまり、着席している人の目の前の光景です。全ての全日空B787に装備されているわけではありませんが、ラッキーなことに装備されている便に搭乗することができれば、その旅はなかなか快適なものになります。
もし可能ならば拡大してみてください。私の青春時代の曲が並んでいます。それらの曲の中から好きな曲だけを何度でもリピートして聴くことができるのです。古き良き時代の曲だけではありません。西野カナのOh,Oh,Oh,Oh,Oh,「Believe」を何度も聴いて、覚えることだってできるかもしれません。1時間のフライトだと15回くらいリピートすることができます。
B787は他にも快適なシステムがいろいろありますが、それは実際の機内で楽しんでいただきましょう。
大きな期待を背負って飛び出したB787は、ご存じのように大きく躓いてしまいました。実は初フライトも予定よりかなり遅れてしまった、と聞いています。多くの企業が参入して開発しようとした夢の航空機ですから、いろいろ問題があったのでしょう。遅れれば遅れるほど企業としての焦りもあったでしょうか。結局、信頼失墜に至る状況に陥り、企業の損失も莫大なものになってしまいました。
でも、その後の努力は相当なものだったようです。原因追求の手続きや結果をオープンにし、信頼の回復に努めています。それを信頼したからこそ、運航再開直後、敢えてANAのB787を選んでみました。通常は満席の大阪伊丹→東京便ですが、予想通りガラガラでした。でも、その後、2回目、3回目のフライトではほぼ満席になっていて、信頼は回復してきているように思います。
この教訓は医療の世界でも活かさなければならないと思います。守らなければならないのは患者さんたちの安全であり、権利です。しかし、医療界は患者さん以前に、自分たちを守ることや同業者への配慮が優先する傾向があります。それぞれの立場があることを考えると当然のことかもしれませんが、であればなおのこと、そうならないような医療の質を確保する努力を惜しんではならないと思っています。

コメント (10)

  • senri より:

    yousukeさん、おはようございます。
    真夜中のコメント、ありがとうございます。
    私たちの世界はひとつひとつをあまり大切にしてこなかったように思います。
    気持ちの上では大切にしているとは思いますが、究極のところはいい加減な感じがしています。
    科学は定義の積み重ねだと私は思っています。定義、すなわち、「ことば」です。
    股関節とは何ですか? 直立二足動物とは何ですか?
    このように定義のある極めて基本的な問いに対して明確な答えが出てきません。
    同時に、定義が曖昧なことばが私たちの世界では共有されています。
    なんとなく分かる、という臨床用語。
    現象をreasoningしていくことと、定義に基づく言葉を使いこなすこととは相関すると思います。
    ただ人がいい、とか、仲がいい、とかから起こる信頼だけではなく、
    そういった手続きの向こうに「信頼」ということばも見えてくるような気がするのですが・・・。

  • yousuke より:

    吉尾先生おはようございます。
    B787凄いですね。
    世界からの信頼があるからこそあれだけのモノが空を飛ぶことができるのだと思います。
    日本の技術は素晴らしいと思います。

    自分も人間を相手にしている医療の世界で働いているからこそ、「信頼」される大変さを痛感することが多いです。ちょっとしたことですぐに失ってしまう「信頼」。
    だからこそ確たる根拠に基づく治療を提供していくという信念が必要とわかっていても・・・
    自分場合「装具」ひとつとっても大きな壁が目の前を阻む日々です。

    上手くいかないことのほうが多いですが・・・
    信念を胸にひめて、少しずつですが努力を積み重ねていきたいです。

  • asuka より:

    おはようございます.
    吉尾先生,いつもフォローありがとうございます.
    maimaiさん,患者さん中心の医療,共に頑張りましょうね.
    患者さんにとってベストとは何かを常に考え行動していきたいと思います.
    患者さんに喜んでもらうためにも,まずは私たち医療者が喜んで働かないといけませんね.
    これからですね.

  • maimai より:

    おはようございます
    今回のケースは療養病棟でした
    私も一応多少の経験はございますから、整形医師・病棟の体制を踏まえたうえでのコメントでした。
    皆様のおっしゃる通り、それぞれの立場を考慮しなければなりません
    ただ、それが患者様中心であってほしいと思います
    そうなるように、微力ながら、働き続けられたらなあと思っています
    ご意見、ありがとうございました
    また、ご声援(?)ありがとうございました

  • senri より:

    asukaさん、こんばんは。
    maimaiさんへのコメント、ありがとうございます。
    それぞれが所属する病院や病棟の状況によって、それぞれの考え方やあり方は変わるんだなあと思いました。
    maimaiさんがおっしゃっている病棟がどのようなところかは分かりませんが、
    患者さん中心のチーム医療を実践していきたい、と思っていらっしゃるのは確かなようですね。
    それはasukaさんも全く同じ価値観を持っていらっしゃると、いつものコメントから感じています。
    患者さんが犠牲になる医療のあり方だけは避けなければならないと思いますので、
    どうすればそれが成せるのか、それぞれの状況で考えていかなければなりませんね。

  • asuka より:

    maimaiさん、こんばんは。
    看護師の仕事は送迎だけではなく、土日で術後の合併症予防など細心の注意が必要になり、
    その他にも術直後は援助する項目が増えると思います。
    また、土日も待てないほどの激痛に見舞われていたのでしょうか。
    土日も待てずに手術が必要な旨を病棟師長さんに正しく伝えられていたのでしょうか。

    もし術後に急変があれば責任を負うのは病棟スタッフです。

    医療現場で何か行うときには必ず、リスクと効果を考えなければなりません。
    それぞれの場合においてどちらの影響が強いか。。。

    チーム医療をよりよく行うためにも私たち理学療法士以外の業務にも
    理解を示す必要があると思います。

    患者様のためにベストを尽くすためにはバランスよく取り組むことが重要だと感じます。

    でも、
    maimaiさんの患者様のために一生懸命な姿は共感が持てます。
    みんなで頑張っていきましょうね。

  • senri より:

    aisakuさん、フォローしていただき、ありがとうございます。
    maimaiさんも孤軍奮闘ということではないでしょうから、
    前向きに、建設的に、そういう仲間たちと意見を交わしながら
    輪が広がっていけばいいですね。

  • aisaku より:

    maimaiさんいろいろご苦労をされていますね。
    当院でも同じようなことはしばしば・・・
    ですが、少しずつ取り組み、結果が変わると、納得してくれるようになります。
    みんなまずは自分の損益を考えますが、患者さんの声で返ってくると自分にとっても損でも行ってくれるようになりますよ。こっそり、アンケートに書いてもらうようにお願いするのも手かも・・・(笑)
    maimaiさんも負けずに少しずつがんばってくださいね。

  • senri より:

    maimaiさん、おはようございます。
    いやあ、現実ですよね。そういう現場、妙に理解できると言いますか、目に浮かびます。
    ということは私も同じような悔しい想いをしたということなのでしょう。
    この訴え、「Believe」の欄だからこそ意味があると思います。
    ありがとうございます。
    ちなみに、先日、屈曲拘縮の厳しい方の両側長下肢装具を採寸しました。
    1週間後の出来上がりで、色はピンク基調の2色です。
    私たちが患者さんの代弁者です。負けずに頑張りましょう。

  • maimai より:

    おはようございます
    先日、東京での「装具」のセミナーに参加させていただきました。先生とご一緒されていた義肢装具士と話をさせていただきました。「僕たちは患者さんのためにいるのだから、直接患者とかかわっている先生たちの要望を受け入れてがんばっています」とおっしゃっていました。そういう意識にさせたのは、もしかしたら先生かもしれませんが…
    当院では支柱付は3週かかります。以前、担当装具士へもう少し早く…と依頼すると「no」でした。ですが、今回のセミナーを受けて、再度社長へ!すると、「わかりました!」といってくれました。ただし、色は限定されました。でも、まずは第一歩‼と、私としては踏み出したつもりです(^^)v
    でもね、私が去ったあと、裏でぶつぶつ文句言ってました。聞こえるんですけど…”(-“”-)”
    また、他医師とのかかわりを好まない主治医の患者に、(もちろん主治医に断わって)整形医師へ相談、ルートブロック施術となり、当日までの手続き(患者家族への電話も含め)を全てその整形医師がしてくれたのに、前日、病棟師長より、「土曜日はスタッフ少ないからやめてほしい」と。患者様は、足が痛いから動けない、認知もない、痛くないリハビリは積極的、痛み取れれば退院したい、それだけなんですよね。実際の当日の看護師の仕事は、透視室への送迎だけです。とっても残念…は、患者様自身です。先生もあきれていましたが。
    患者様は期待していたのです。それを、先生の予約がいっぱいだと伝えられ、延期されていました。でも裏では、そんな諸事情です。
    私たちは何のために、医療従事者になったのか…今日の医療技術では助からない、それで苦しんでいる患者や医師・研究者たちがいる中で、5分もかからない送迎ができない??そんなわけないじゃないですか!!少なくても、規定人数のスタッフより多く配置されているのですから。
    すいません。あまりのくだらない内容での出来事に、悔しくて悔しくて。つい、載せてしまいました。
    医療技術には私はかかわれませんが、微力でも、患者様のために、あきらめずかかわっていきたいと思います。
    ここを使用してのコメント、大変失礼しました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。