珍客
7月10日友引の夜、とても珍しいお客さんが我が家にいらっしゃいました。
東京で用事を済ませて21:30頃に着く新幹線で大阪に戻り、22:00過ぎに自宅に帰りました。服を着替えるために寝室の灯りを点けようとスイッチに手をやると、そのすぐ隣に見かけないものがありました。灯りが点いてびっくり仰天。なんと幼虫から羽化したばかりの蝉が必死で室内の壁をよじ登っているのです。
元生物研究部長の私は冷静に冷静に蝉の気持ちになろうと努めました。写真を何枚か撮った後、すぐ灯りを消してあげました。何故か?ですか。蝉が幼虫から成虫に羽化するのは暗い夜になってからの営みなのです。スズメバチなどの天敵に襲われないように、幼虫は夜になって地表に出て来るのです。そして木や家屋の外壁などをよじ登って、適当な場所で外の殻を破って羽化します。羽化すると、また安全な場所を探して上へ上へとよじ登っていきます。蝉の中でも大柄なクマゼミは、より高い所まで上がっていきます。ちなみに、私の部屋は7階です。
夜が明けるまでに翅を硬くして飛べるようにならないと天敵に襲われてしまいますから、羽化してから7,8時間、暗闇の中で一気に蝉らしくなっていくのです。
1:20頃、就寝するために寝室に行った折、ちょっとだけ灯りを点けて見ると、天井に辿り着いていて、色も少し大人っぽくなっていました。
そして、朝5:00に目を覚ますと、蝉は床に仰向けになって翅をばたつかせていたのです。手に取ってみると、手のひらから指先まで這い上がったところで一安心、おとなしくなって、記念撮影です。その後、自宅前の公園の桜の木に連れて行ってあげました。
それにしてもこのクマゼミさんはどこから侵入してこられたのでしょう??
窓には鍵もかかっていて、小窓が開いているわけでもありません。抜け殻もなければ、足跡もないのです。
ルパン三世もここまではできないでしょうね。
銭形警部にはこの謎、解けますか?
世にも不思議な現象というものがあることを改めて知らされた夜でした。
コメント (10)
チャーコさん、ご丁寧にありがとうございます。
そういうことだったのですね。
危ない所にいたセミを助けてあげるって、とても優しい心を持った方ですね。
こんにちは。はい、そうですよ。5階の見晴らしのいい場所にいます。
2日前に 中学になった子がセミを拾ってきて、
犬にみせたりしてたので 私が 「すぐにベランダか公園に逃がしなさい」と言いましたら
ベランダ行って逃がしてました。
へんな場所にいたので 危ないから 拾ってきたけど、言われなくてもベランダから公園の木に逃がすつもりやった
みたいでした。
チャーコさん、こんばんは。
チャーコさんのお家にもセミの幼虫が入り込んでくることがあるのですか!
確か上階にお住まいでしたよね?
どうやって入ってくるのでしょうか・・・?
不思議ですね。
謎ですね。
また、お会いできますように。
こんにちは吉尾先生いつもブログ読んでいます。部屋にセミがいたんですか?私の今いる場所の隣が瀬川公園で、よくセミのなき声とかしてセミの幼虫見かけますよ。部屋にもセミの幼虫いることもあります。
また遊びにいきますね。
中井さん、おはようございます。
バルタン星人の可能性を考えていませんでした。ちょっと探ってみます。
ベランダに鉢植えは置いていないのです。留守中、枯らしてしまいますから
忍者セミですね。実はバルタン星人だったのでは。外来鉢植えに隠れていたのでは、7年間。
maimaiさん、おはようございます。
昆虫、いや、虫全体がお嫌いなようなのに、よく調べましたね。
その態度はさすがです。
おそらく私の部屋で羽化したのでしょう。
すると、抜け殻が家の中にどこかに・・。
何しろ、東京ドームみたいに広い?家ですから、抜け殻を探すのに時間がかかります。
しばらくはこの謎とお付き合いです。
それにしても、maimaiさんのまとめ方、うまいですね!
こんばんは。
さすがに部長さんです。私は例えありんこでも、体に触れるだけでビビッてしまいます。それを、部屋を成長の場をとして提供するなんて、やはりBigです!
画面をみて、眉間にしわを寄せてしまいましたが、何度か拝見するうちに、青いうちはかわいく見えてきましたよ!最も適している羽化場は逆さになっている葉の裏…蛹から脱皮する際に一度さかさまにならないと出れず、それに適しているのだとか。そこから這い上がり、上へ上へ。ほんとにすごいのですね。
クマゼミは羽化までに約45分かかるそうですね。調べてみた画像より、少しだけ羽化して時間が経っているように見えますから、きっと、前日先生の洋服か何かに幼虫が忍び込んで、先生がお出かけになってから羽化したのかも…鞄、服、洗濯機…いつか出てくるかもしれませんね、じゃりって。考えるだけで、私には鳥肌ものです(笑)安全パイを選択するクマゼミが先生を選択したことは大正解でしたね。
ばたばた床で立ち往生している私たちを見かけたら、このクマゼミのように、手を差し伸べてください!
スーさん、こんにちは。
凄い出来事でしたが、未だにその謎が解けません。
私たちの臨床の中でも謎が解けないことはたくさんありますが、
やはり解決したいですね。
今夏、三重にいらしていただけるとのこと、お会いできるのを楽しみにしています。
一昨年、昨年よりも進化していると思いますので、楽しんでください。
吉尾先生、おはようございます。
普段、セミの声を聞いても特に多くのことを思いませんが、改めて短時間の急激な成長過程を見るとその生命の力強さを感じ感動します。
さらに完璧な侵入ときたものです。
セミと人間では時間軸が異なりますが、このような急激な変化は我々も見習わなければなりませんね。
患者さんのより良い生活をサポートできるように、より早く我々も羽化していきたいものです。
今年は三重での講習会に参加できることになりました。
沢山吸収して羽化できたらと思っています(笑)