亀のように

41日。平成26年度新規採用者の入職式およびオリエンテーションがスタートしました。
今年度の新規採用者は25名。半数がセラピストで、看護師が1/3を占めます。医師、管理栄養士もいます。社会人新人からベテランまでいろいろですが、いずれにしても新しい環境での活動になります。どのような夢を抱いて今日を迎えたのでしょう。私は残念ながら新社会人になったときの感動を覚えていません。40年前になります。遥か昔のことだから、ということではありません。47年前の野球の試合での出来事や感動はしっかり覚えていますから。今回のスタートが彼らの夢の中にある魂を動かすきっかけになることを期待しています。
でも、こういうご時世ですから新しい環境になかなか馴染めない人もいることでしょう。環境というよりも人間に馴染めないと言った方が正しいのかもしれません。組織を動かしているのは人間です。胸襟を開いているスタッフもいれば、立ち位置によってはそのようには見えない人もいます。近年の若者の特徴として他者に迫れない傾向がありますから、独りで悶々とすることもあるでしょう。ややもすると、そうなってしまう若者だけを責めてしまいそうですが、迎える私たちも彼らが飛び込んできやすい環境を作る努力が必要です。そうすることによって、個性豊かな彼ら自身が堂々と振る舞ってくれるかもしれないのです。その結果、私たちの世界がさらに充実すれば言うことなしです。
今年度の採用者の中に、千里リハビリテーション病院のqualityを上げるべく戦略的に活動してもらうスタッフがいます。組織も7年目を迎えますと、充実しているものもありますが、中だるみしたり方向性が見いだせないままになっているものがいろいろ見えてきました。片手間に取り組むのではなく、そのスタッフに精力的に動いてもらうことを期待しているのです。くすぶっている私たちの夢の中にある魂を揺さぶり、組織を活性化していただこうと楽しみにしています。

今日入職した若者たちが磨きがいのある原石なのか、ただの石ころなのか。私たちとの積極的な双方向的関わりで、光り輝く宝石に成長していってほしいと思います。兎のように一足飛びに、ということでなくて結構です。亀のように着実に、しっかりと歩を進めていくことが大切です。

 

コメント (22)

  • senri より:

    箕面のNさん、こんばんは。
    当院のロゴマークのモデルはイシガメです。なかなか愛らしいカメでした。
    小学生の頃、池を作って、イシガメを飼っていたこともありますから、想いは強いかもしれません。
    アカミミガメはどうも馴染めません。
    箕面のNさんが仰るように、私たちがこれまで常識として受け止めていたことが全く違っていた、ということは私たちの領域にたくさんありますね。最近、そのように思うことがしばしばあります。
    何事も疑ってかかることが大切ですね。論文もそのような態度で読むことが必要だと思います。

  • 箕面のN より:

    亀といえばアカミミガメに席巻され日本古来のいしがめが危ないそうです。ちなみに日本原産と思われていた
    くさがめは最近の知見外来種だったことがわかったそうです。地道な研究が常識を覆した一例です。古いけどいいもの新しいけど疑わしいものいろいろあります。何事も疑ってかかる大事なことです。アスピリンは古いけどいい薬ですし、デロームの筋力増強運動も同じく・・・ではちょっと本をを読んでから出勤します。

  • 箕面のN より:

    僕もようやく続けることの大事さがこの歳になってわかってきたわけで、それこそ「今でしょ1」の精神で精進していきたいと思います。和さんに負けないように・・・頑張ります。

  • senri より:

    箕面のNさん、おはようございます。
    人それぞれですよ。それぞれが自己を求め、知り、さらに高めようと努力する。
    人それぞれの生き方であり、それをそれぞれのスタイルでやり抜いていくことが大切なのだと思います。
    大阪のおっちゃんのメッセージ、読みましたよ。とても読みやすい本でした。
    本音で語るメッセージには「うんうん、そうそう」と思ったり、「えー?」と思うようなこともあって、自分の価値観を再確認できる1冊でした。
    明石和氏も言ってます。「継続する才能、努力を続ける能力」が必要だと。

  • 箕面のN より:

    おはようございます。吉尾先生の方が凄いですよ。睡眠時間にしてもそうですし、PTを極めるところ後輩たちを指導するところ、真似できません。僕はPTを指導することをほとんどしなくなりましたし、年に1回学生の指導しかしていませんし、PTじゃないですが柔整の講師もやめましたし、自分のことだけをやればいいわけですから。カッコよく言えば「己を知る」ための活動です。ちょっといいすぎですかねえ。

  • senri より:

    箕面のNさん、こんばんは。
    凄い勢いですね。読書にしても、その他の日常的な活動にしても・・・。まいりました。
    そのエネルギーの源は何なのでしょう?
    人間は所詮弱い動物だし、なかなか自分を律することは難しいと思っていましたが、箕面のNさんには当てはまらないようです。
    続けることの大切さを改めて感じます。

  • 箕面のN より:

    亀といえば人間よりも長生きできる動物ですね。僕もできれば80歳まで現場でやれるPTでいたいと思っています。それで朝晩のスクワット100回、毎日10000歩、3食食べること、早寝早起き、睡眠時間6時間を実行しています。アルコールも浴びるほど飲んでいましたが今はやめています。コントロールする自信がつけば飲もうと思っていますが・・・とにかく現場で少しでも長くやりたいです。

  • 箕面のN より:

    おはようございます。養老先生の本に限定すれば何と言っても「唯脳論」でしょう。これもPTに読んでもらいたい本です。最近では「バカの壁」のシリーがヒットしていますがこれも一読の価値はあると思います。読みやすさでは「ニコニコペース」の田中宏暁先生の本や高岡英夫の「歩き革命」宇佐美彰朗の「マラソン」立花龍司の「若返りトレーニング」も若いPTに読んでもらいたいですね。その他「認知の起源をさぐる」「時計遺伝子の正体」司馬遼太郎の「この国のかたち」も読んでもらいたい本の一つです。とかくPTはPTの専門書ばかり読む傾向がありますがそれでは狭い世界に閉じこもってしまいがちになると僕は思うのです。医学全般や人間に係る本、物の考え方の本は是非読むべきでしょう。そうすれば亀のごとくゆっくりでも視野の広い幅のあるPTになれると信じているからです。そう思いませんか?

  • senri より:

    箕面のNさん、さすが律儀ですね!

  • 箕面のN より:

    大事な先生の本忘れていました。賀来先生の「スポーツ内科アカデメイア」もちろん持ってはると思いますが・・・い。

  • senri より:

    maimaiさん、おはようございます。
    お久しぶりですね。お元気そうで何よりです。
    いつもいただくメッセージからはただの石ころのようには見えませんよ。
    結果を出すのは自分自身の責任はもちろん大きいのですが、彼らが光り輝くように磨く責任がリーダーたちにはあります。そのリーディングがなかなか難しいですね。PTジャーナルに「スタッフをその気にさせるリーダーシップ」という拙文を掲載していただきましたが、マネージメントとリーディングは違います。数字ばかり眺めていてもリーディングはできませんね。やはり専門職者ですから、その範を示すことが求められます。
    千里リハビリテーション病院の新人たちは今日までオリエンテーションで箱詰めです。午後、少しの時間だけ病棟でオリエンテーションを受けますが、まだまだ馴染みはないようです。昨日、若いスタッフたちが企画した歓迎会に顔を出してきましたので、私も少しずつ顔と名前が一致してきました。彼らがその気になるためにも、早く名前を覚えなければいけません。

  • senri より:

    箕面のNさん、おはようございます。
    私も早起きです(というか睡眠時間が短いのです)が、確かに早く起きるといろいろいいことがあります。
    朝にお参りすることはないのですが、自然を楽しむのが好きです。特に朝陽を楽しんだり、草花を眺めて、携帯で写真を撮るという他愛もないことです。NHKの世界遺産や演芸番組を観るのも好きです。いったい何時に起きてるのですか?そんなことだったらもう少し寝ていた方がいいんじゃないですか、と周りのスタッフに言われますが、人それぞれですからね。
    箕面のNさんはいろんな本に興味がありますね。今日、大阪のおっちゃんの本が届きますから、楽しみにしています。

  • maimai より:

    先生、おはようございます。
    当院にも新入職員が入職しました。すでに溶け込んでいます。すごいです。こちらも話しかけられやすくするように、あだ名をつけて呼んでみました(笑)。私も入職当時のことは記憶ありませんが、私自身が、まだただの石ころのように思えます。磨かれることはありませんから、中身が何なのかを見つけることはできませんが、ただの石ころにはなりたくありませんから、中から光をだして、いい石かもしれないと見つけてもらえるようにこれからも頑張っていきたいと思います。
    2年目のPTに、「僕やる気があって仕方ないんです!」といわれました。「いいじゃん、頑張んなよ!でも、そのやる気、私にも分けて!」と話していましたら、別のPTには、「やる気あっても結果がでないと意味ないじゃん」といわれてしまったとしょんぼりしていました。原石をただの石にしないことも周囲の役目だなと感じてしまいました。
    経験にとらわれず、エネルギーにあふれている子たちのそばで、あふれたエネルギーいただきながら、まだまだPTを楽しみたいと思っています。

    働きすぎの先生、たまの休息を入れながら、今年度も私たちにもご指導よろしくお願いいたします。

  • 箕面のN より:

    おはようございます。最近早く起きると仕事がはかどることに気が付きました。まず 準備運動としてスクワット100回それから神さん仏さんにお参りをして一日が始まります。そして始業1時間前出勤しててな感じです。話は変わりますが、見方を考える時簡単な宗教本を読むのも一つです。ひろさちやの「キリスト教とイスラム教」は読みやすいです。これからのPTは世界に目を向けなくてはならないので少しは役立つと思います。

  • senri より:

    箕面のNさん、おはようございます。早いですね。
    そういう私も先ほどのコメントのように相当な早起きをしまして、既に病院です。
    「軸を作る」は発注しましたので、明日の午前中には手元に届きます。
    解剖に携わっていたこともあり、養老氏の本には興味を持っていて、私もときどき求めています。

  • 箕面のN より:

    おはようございます。文芸者「軸を創る」明石 和です。どちらかといえば若い人たちに読んでもらいたい一冊ですがぼくがよんでもなるほどなあと共感できる部分が多く新しい発見もあります。是非読んでみてください。
    「古武術の発見』養老孟司、甲野善紀もPTである以上一読してほしい一冊です。

  • senri より:

    箕面のNさん、その1冊、私の年齢にもお勧めですね。
    早速、読んでみましょう。

  • 箕面のN より:

    若い人に一言。変化に立ち向かうこと!詳しくは明石 和の「軸を創る」を読んでみてください。小難しくなく読みやすい一冊です。

  • senri より:

    箕面のNさん、こんばんは。いつもメッセージをお寄せいただき、ありがとうございます。
    カタツムリでもいいと思います。とにかく熱意をもってやること。
    ゼロはどこまで重ねてもゼロでしかないのです。そのチャレンジは若さを意味するのでしょう。
    ますます楽しみですね。

  • 箕面のN より:

    僕の30数年前はどうだったんですかね?出来の悪いPTだったんだと思います。吉尾さんも苦労したでしょう。ただ自分自身ではっきり覚えているのは、PTを絶対に社会に認めさせたいという思いはあったのは、確かです。高校の同級生にKリハ時代会ったとき理学療法士を目指しているといったら「保父さんみたいな仕事」と言われたことをはっきり覚えています。脳性まひの仕事をしたかったのでそう思われてしまったんですが悔しかったんです。亀より遅いカタツムリのごとく少しずつ成長していきたいと思います。先人たちの仕事や後輩たちの頑張っているものも予断と偏見を持たず素直に受け入れるようにしています。これからもずっとそうしていきます。それから年をとってからいろんなことにチャレンジするようになってきました。もっと早くからといやいやまだ50代は若いまだまだこれからときりかえ、そして何よりも患者さんに信頼されるPTでいられるよう精進していきます。

  • senri より:

    チャーコさん、こんばんは。いつもご覧いただき、ありがとうございます。
    そうですね。若い彼たちにしっかり頑張ってもらいたいですね。
    患者さんたちのためにも、自分のためにでもです。
    これからも応援してください。

  • チャーコ より:

    こんにちは。もう4月出会いの季節ですね。私が5年前に千里リハビリに入院して優秀なスタッフさんがいっばいいました。新しいスタッフさんも頑張ってほしいですよね。また遊びにいきますね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。