思い切る

ゴールデンウィーク後半は札幌で過ごしています。
例年、札幌の桜はゴールデンウィークに入って開花しますが、今年はちょっとだけ早く、既に満開です。
自宅近くの公園に見事な咲きっぷりの桜がありました。4月初旬に大阪で満喫した桜でしたが、品種が違うとは言え、札幌でも桜を楽しめるという贅沢はやはり贅沢としか言いようがないかもしれません。
驚いたことに、梅も満開に近い状態です。以前にもお話ししましたが、札幌では桜の後に梅が咲きます。ところが、今年は桜と紅梅・白梅の揃い咲き。この景色は大阪では味わえないものです。これにエゾムラサキと黄色のレンギョウとが彩りを添えています。素晴らしい。

家の庭のりんごの木も、あと数日で開花しそうです。
なんと、そのりんごの木を2本とも伐り倒してしまいました。それが今年のゴールデンウィーク最大の課題でした。苗木を植えて20年になります。のこぎりでは大変ですから、チェーンソーを買ってきました。切り株を見ると直径20cmくらい。ゴミに出せるような長さに切り揃え、開花直前の枝の一部は花瓶に入れたところで、空からの涙雨になって、一日の作業は終了です。
無農薬で育てていたのですが、ここ数年、害虫に犯されて、実らなくなってしまいました。害虫は土の中にも、幹の中にも棲み着き、そしてピンポン玉くらいの大きさになった実の中にも入り込んでしまうのです。害虫を駆除すべく、昨年は初めて強い農薬を使ってみましたが、結局、うまくいきませんでした。
5月3日はまず自分の髪を切った上でりんごの木を伐るという、精神的にちょっと辛い一日になりました。
りんごの木には20年間の思いが詰まっています。その思いを断ち切って、りんごの木を伐る勇気を持つのに3年ほどかかりました。この決断と行動を文字通り「思い切る」と言うのか、と一人で納得しています。
残りの作業は根と土の処理です。次の世代に繋ぐ手続きはもうしばらく続きます。

コメント (11)

  • senri より:

    Syuntaさんの想いを形にしていく姿にはある種のエネルギーを感じています。
    これからますます楽しみですよ。

  • Syunta より:

    ありがとうございます。
    想いを具現化して先生とお会いできるように、コツコツと積み重ねていきます。
    楽しみにしております。

  • senri より:

    チャーコさん、こんにちは。お元気ですか?
    リンゴの木2本、「ふじ」と「紅玉」でした。どちらも蜜がいっぱい入って、美味しかったのですが・・・。
    熊本の田舎ではビワを植えているお家も多かったですよ。かなり茂っていたのを覚えています。
    果物屋さんに売っているような大きい実のビワではありませんでしたが、実がなるのはとても嬉しいですね。

  • チャーコ より:

    こんにちは。吉尾先生、今はゴールデンウィークですよね。りんごの木2本も倒したんですか?

    りんごの木って本当凄いですよね。私のとこも実家にビワの木が立ってましたが、今はありません。

  • senri より:

    aisakuさん、おはようございます。
    私は結構自然派ですよ。
    元々、中山間地域の育ちですから、遊びの場は山の中や田んぼ、川などでした。
    チェーンソーよりものこぎりや斧、鉈が似合う人間です。
    日曜大工も大好きなのです。
    これらもまた私の46野が楽しむ行為です。

  • aisaku より:

    吉尾先生とチェーンソーなんてとてもイメージができません。
    明日は筋肉痛かもしれませんね。
    私も思い切った場面は人生で何回かありますが、今のところ後悔することはないようです。
    理学療法士の業界も、46野を活性化して過去のものを一度リセットすることも大事なんでしょうね。
    吉尾先生が解剖を始めて、今までの経験を一度リセットしたように。
    私も吉尾先生との出会いで今までの臨床観をリセットして、新しいものを積み上げて3年になります。
    吉尾先生みたいにチェーンソーを使って思い切ることはないでしょうが、この積み上げたものを形にしていこうと思っています☆

  • senri より:

    syuntaさん、こんばんは。お久しぶりです。
    孤独を受け入れる覚悟を持つこと。簡単なことではありませんが、自分を貫くからこそかけがえのない存在になれます。利己主義はいただけませんが、己がどうありたいか、いかにあるべきかを問い、それを実行していくことが大切なことだと思います。
    長いものに巻かれるのもひとつの生き方ではありますが、私は魅力を感じません。
    syuntaさん、また飲みながらゆっくり語りたいですね。

  • senri より:

    maimaiさん、こんばんは。
    またりんごを植えたいのですが、まずは土中の害虫退治をしなければなりません。
    しばらくは時間がかかりそうです。
    気分的に沈みそうなこの期間は46野に頑張っていただいて、前向きに展開しようと思います。
    庭が寂しくなったわけですから、向日葵でも植えてみましょうか。

  • maimai より:

    先生、こんにちは。
    楽しいはずのゴールデンウイークに、なんとも辛いつらい選択をなさっていらっしゃったのですね。きっと、我が子のように可愛がってお育てになったのでしょうね…それを自らの手で処理せねばならないなんて、悲しすぎますね。
    我が家のベランダで子のようにかわいがって育てたオクラでさえ、食べるのが惜しかったくらいですから(比べものになりませんが)。

    きっと、そんな大きな木がなくなると、寂しくなりますから、是非次には、また吉尾家の皆様が元気になるような、何かをまたお植え下さいね!
    レポート、お願いします♪

    それにしても、桜に梅!贅沢です!札幌、すごいです!

  • Syunta より:

    現場ではなく現状ですね σ(^_^;)

  • Syunta より:

    ご無沙汰しております。
    既成概念に従うことは楽であり、それはそれで否定されるものではない。
    しかし、目的を整理し、使命を全うすることを考えた場合、
    自己否定を受け入れ、現場を打破する必要があります。
    『かけがえのない人になるためには、孤独を受け入れる覚悟を持ちなさい。』 ココ・シャネル
    そんなことを感じました。
    先生の想いを大切に受け取らせていただいたつもりです☆

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。