忘れな草

「忘れな草をあなたに」という歌をご存じですか?
私が九州リハビリテーション大学校の学生時代に流行りましたから、かれこれ40年ちょっと前の歌です。倍賞千恵子さんと菅原洋一さんが歌っていました。歌詞は皆さんご自身で調べていただくとして、ワスレナグサの花をご存じですか?
勿忘草、忘れな草と書きます。英語ではForget-me-not。
ドイツに悲恋伝説があります。騎士ルドルフが恋人ベルタのためにドナウ川の岸辺に咲いている花を摘もうとして誤って流れに落ちてしまったのです。流れにのまれながら摘んだその花をベルタに投げた後、ルドルフは帰らぬ人になってしまいました。その花をドイツではVergiss-mein-nichtと呼ぶようになったそうです。それが英語に直訳され、日本でもその意をくんだ名前になりました。
花言葉は、私を忘れないでください、友愛、誠実などです。

この週末は札幌で過ごしました。先週伐採した庭のりんごの木の根を掘り起し、土を処理する仕事が残っていました。根がしっかり張っていましたから、2本とも根こそぎにする作業は休憩を何度も要する大変なものでした。
どんどん深く掘っていくと、直径4㎝ほどの山芋が4本見つかりました。りんごの木に巻き付いて、たくさんのむかごをつけていた山芋です。いや、ここは山ではありませんから、自然薯にしましょう。むかごは土中で大きくなって、しっかりと根を出しているのがいくつかありました。自然薯がなくなっても、その子供たちが次代に繋いでくれそうです。

りんごの木の近くに忘れな草が咲いています。先週も咲いていました。小さい蕾の集合体で、次から次へと蕾が開き、しばらくの期間、私たちの目を楽しませてくれます。この時季に見られる桜やチューリップ、ツツジのような派手な花と違って、ひとつひとつの花は7,8mmくらいで、見逃してしまいそうな草花です。
今年の忘れな草は一段ときれいに見えます。
20年間共に生きてきたりんごの木の声が聞こえてきそうです。「私を忘れないでください」と。

コメント (2)

  • senri より:

    maimaiさん、おはようございます。随分遅い時間のコメント、ありがとうございます。
    今回のりんごの木に関する仕事ではとても複雑な思いをしましたが、そういう立場でいれたことはある意味で幸せなことだったと思います。だからこそ、傍に咲く忘れな草が目に留まったのかもしれません。
    とても可憐な花です。花弁の色が微妙に変わっていくのです。
    昨夜くらいまで筋肉痛と疲労は感じていましたが、やはり睡眠は疲労回復に一番の手段ですね。
    今朝はすっきりしています。
    さてさて、maimaiさんのPT人生に相当な影響を与えているとのことで光栄です。
    その期待を裏切らないように、ますます精進したいと思います。
    力強い嬉しいメッセージ、ありがとうございます。

  • maimai より:

    吉尾先生、こんばんわ。
    作業、お疲れ様でした。木を掘り起こすなんて、体験もしたことないですが、近くでも拝見したことがありませんので、想像すらつきませんが、さぞ大変だったでしょうね。
    寂しかったでしょうね。
    関節の節々の具合はいかがですか?
    木の近くの「忘れな草」、きれいだったでしょうね。お写真を拝見する限り、とても美しい青です。

    また、先生の人生を楽しませてくれる植物をお植えくださいね!

    ちなみに、私のPT人生の中で、「吉尾雅春」先生の存在は、一生涯忘れません!!!!!

    ・・・なんだかお別れみたいになってしまいましたが(笑)
    そんなことはありません!どこまでも追いかけます(^^)

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