きづき

NEC_1119Aisakuさんがいる街・大分県宇佐市に行ってきました。以前から約束していたちょっとした交流の場に出かけるためです。
大分空港に着いて宇佐に向かう途中、杵築市にある杵築城を訪ねました。日本で一番小さい城なのだそうです。確かに小さい。熊本城の宇土櫓よりもはるかに小さい天守閣です。八坂川と海に囲まれ、反対側は絶壁の台山に建っていますから、小さくても守りは強固。とは言え、自然災害には勝てず、500年ほど前、立て続けの震災と暴風雨、落雷で破壊され、1970年に模擬城として再建されたものです。藩主はいろいろ入れ替わり、最終的には松平家。つまり譜代大名です。
通りには白壁の家並みが続き、趣きのある歴史的な街でした。杵築の街は主要道路や鉄道からちょっと離れていますから、変に風化されなくてよかったのかもしれません。私はお隣の熊本出身ですし、大分空港はこれまでも何度も利用していますから、杵築という街の存在は知っていましたが、このような街だとは今まで気づきませんでした。

宇佐と言えば鶏のからげ。街に着いて早速、からあげの元祖のお店でからあげ定食をお昼にいただきました。普通のからあげ、ピリ辛のからあげ、とり天。やはりどれも美味しい。ピリ辛がまた格別に美味しくて、癖になりそうです。夜、居酒屋さんでもからあげをいただきました。今、帰りの機内で後悔しています。あのピリ辛、テイクアウトすべきであったと。
からあげは全国どこでもいただけるものです。そのからあげで全国に名を馳せる。凄いことです。リハビリテーションも同じです。一味違った良いものを提供できる存在でいたいものです。

大分の交流の場はPerceiveという会です。日本語では「気づく」という意味です。今回は脳卒中患者の歩行障害に装具やロボットをどのように活用していくのか、ということについて3人の講師がそれぞれの立場でお話し、意見交換しましょう、という会でした。装具については共通認識がまだまだ薄く、多くの課題を持っている領域です。しかし、もっと深刻なのは、これまでの歴史の中で積み重ねたリハのあり方そのものが問われなければならない、そのような世界に私たちはいるということです。おかしなこと、明らかに間違っていることに気づいていない現実があることです。装具やロボット以前の問題だと私は思っています。
気づいたらやらなければ。さあ、動きましょう。

コメント (10)

  • senri より:

    asukaさん、おはようございます。
    それはね、単に「年の功」なのかもしれませんよ。
    もちろん年をとってもそうではない人たちもいらっしゃいますが、asukaさんやaisakuさんのように物事に興味をもって取り組んでいく人たちはいろいろなことを知る喜びを知っていますから、興味を持って「調べます」よね。
    要するに、その繰り返しをしている年の功ということです。
    ということは、asukaさんが私くらいの年齢になられた頃には、私の倍ほどの知識をお持ちなのかもしれませんよ。

  • asuka より:

    おはようございます。
    aisakuさん
    吉尾先生とお話していると私よりも地元の歴史に詳しいことがあります。
    先生の博学ぶりには脱帽です。
    私もaisakuさんのように精力的に活動して、
    問題解決をしていきたいと思います。

  • senri より:

    aisakuさん、おはよございます。
    経験はとても大切なことで、私たちのその後の行動、活動に相当な影響を及ぼします。
    問題は一つの経験を全てに当てはめようとする行為です。それでよいこともあれば、全く該当しないこともあり、その経験が全ての対象に言える現象ではないということです。だからこそ経験した事象がどういうことか、分析したり、意味を客観的に考察していく手続きが必要だと思います。
    臨床にいるからこそ必要な手続きですが、臨床を見ていると、ただ時がながれているだけの空気を感じることがあります。その空気は清浄しなければ。

  • aisaku より:

    asukaさん
    気付きと杵築と木付のひっかけに気づくasukaさんはさすがですね(^ω^)
    実は出雲大社付近の地名とつながっている ことは、今回の観光で知りました。地元人としてお恥ずかしいのですが(´・Д・)」
    吉尾先生
    いろいろな経験を正しい手続きに基づいて証明をしていかなければですね。
    再会を楽しみにしております。

  • senri より:

    hkさん、こんばんは。
    先日はお元気そうなお顔を拝見でき、とても嬉しかったです。
    着実に臨床を重ねていらっしゃるその姿勢には胸を打たれます。
    私たちの原点を忘れないように、対象である方々にしっかりと向き合っていきたいですね。
    今日のコメントからまた力をいただきました。
    ますます精進していきたいと思います。

  • senri より:

    asukaさん、こんばんは。
    いつも覗いていただき、ありがとうございます。
    aisakuさんの活動を拝見してきました。なかなか精力的でしたよ。
    さすがにきちんと調べ上げましたね。
    名前の由来、その変遷を紐解いていくと、その歴史そのものに触れます。
    日本一小さい城でも、その歴史にはとても重いものがありました。
    大分に学ぶべきものがありました。

  • senri より:

    aisakuさん、こんばんは。
    この度は大変お世話になりました。今回のような機会を大切にしなければいけませんね。
    身近な人たちが集って自分たちのあり方を問い直してみて明日につなげていく。
    経験的なことにその意味付けを加えていく手続きが大切なこと。
    またお会いできることを楽しみにしています。

  • asuka より:

    こんばんは。
    aisakuさんとご一緒だったのですね。楽しそうで羨ましいです(^−^)
    「気づき」「杵築」とかけてタイトルがきづき?
    「杵築」の地名の由来として「木付」から変化したとされ、
    出雲杵築大社の名前も参考になっているとも言われていています。
    その杵築の語源は「…を築く」だそうです。
    リハビリテーションもお城のようにしっかりとした土台に築いていかなければいけませんね。

  • aisaku より:

    先日はお忙しい中、来県いただき本当にありがとうございました。
    懇親会なども通じてたくさんの気づきをいただき、新しい知見を築くことができました。
    改めてお礼申し上げます。
    守らないといけない伝統はあると思いますが、それを発展させていくことがもっと大切ですよね。
    古き良きものと新しいものを融合させ、新しい力にしていくことがリハビリテーションの発展になると信じています。
    今後ともいろいろな刺激しあえるように精進していきたいと思います。
    宜しくお願いします。

  • hk より:

    吉尾先生こんばんわ、日曜日は貴重なお話ありがとうございました!
    05年に初めて先生のセミナーに参加いたしまして、早いもので今年で10年になりました。
    セミナー参加当初は脳画像や脳機能、直立二足のメカニズム等々、知らないことばかりで、いかに自分が無知であるのか気づかされました。

    私の勤務している病院には脳卒中発症から回復期を経て1~2年経過した患者さんがいらっしゃいます。胃ろうで寝たきりだった方、車椅子が移動手段だった方など様々です。その殆どの方が長下肢装具を使用したことが無かったり、すぐに短下肢装具に変更されてしまったりしています。そのような患者さん達にもう一度、脳機能システムに留意した装具療法で介入することで、胃ろうから離脱し、歩いてトイレに行けるようになったり、車椅子を使用せず一人暮らしを出来るようになったりする事例を少なからず経験すると、セラピストが患者さんの重要な環境因子であることを改めて痛感します。

    先生がおっしゃられるように「装具は補助具としてのみ働くのではなく脳機能システムに影響する」ですよね。
    私が担当するような患者さんが一人でも少なくなるよう、自分が出来ることで訴えていこうと思います。
    「要は具現化すること」ですよね!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。