余暇

NEC_15354月18日、用事があって東京に出かけました。
予定の時間まで少し時間を空けて、開店すぐの日本橋高島屋に行ってきました。目的は以前にも紹介した有田焼の人間国宝十四代今泉今右衛門展です。人間国宝に認定された後でお創りなった新作の個展です。その作品ひとつひとつについて説明するほどの知識があるわけではありませんから、詳細はネット上で確認してください。素晴らしい、の一語に尽きます。今回も沢山の時間を割いてご説明いただいた十四代のお人柄に強く惹かれてしまいました。結論。「今右衛門貯金をしよう」ということに。
十代今泉今右衛門から先代の十三代までの作品も展示してありました。もともと鍋島藩の赤絵師であったところ、明治維新に伴う廃藩によって、赤絵師だけでは生計が立たなくなってしまったそうです。土を捏ねるところから始めなければならなかったのです。その時がちょうど十代でした。十三代、十四代とはその細かさは違いますが、一方で歴史の重さを感じずにはおれない作風です。その後、戦争もあったりして、それぞれの先代たちのご苦労は相当なものであったと十四代今右衛門さんは話してくださいました。受け継がれてきた今右衛門の作風に新しい風をそれぞれの代が吹き込み、繊細さが際立ってきています。確かな技術の継承と新たな発展。凄い世界がそこにはありました。学ばなければ。

先週末、また上京、そしてさいたまへ。約束の時間まで少し早く到着したので、今週もちょっと余暇を楽しもうと思い立ち、映画を観ることにしたのです。「今日は難しい話は無しにして、思いっきり楽しめるものにしよう」と考えて物色してみると、シンデレラ、コナン、うーん?
ワイルド・スピードSKY MISSION?そうだ、これにしようと飛び込んでみました。選択した一番の理由は3分後に上映が始まるから。ちょっと閃いたこともあったのです。この映画に出演しているPaul Walkerがフィリピンの台風被害の慈善活動に行く途中、事故死したのを思い出したのです。レジの行列が長くて、飲み物を買う時間もなく、席に着きました。やはり選択は間違ってなくて、Wild なspeedを存分に楽しむことができました。そしてPaul Walkerをはじめ、彼らが演じる人間愛の表現に涙腺が緩んでしまいました。

なんだか久しぶりにこのような時間の使い方をしました。たまにはこのような余暇の過ごし方もないといけないなと思います。
大阪に戻る途中、北千住駅構内で高校生たちが東北震災のあしながおじさん募金活動をしていました。Paul Walkerを見たばかりです。私の福沢諭吉さんたちがとても喜んでいました。

コメント (14)

  • aisaku より:

    c.t.nさん
    改めてはじめまして。
    私も10年目のころは色々悩んでいました。今でも悩むことも多々ありますが、自分の中でシンプルな想いが今を支えてくれています。
    色々悩むことも多いと思いますが、すべて糧になると思います。
    お互い理学療法士として精進していきましょう。

  • senri より:

    c.t.nさん、おはようございます。
    これだけ長くやっていますと、プラスの感動もマイナスの感動もいろいろ体験しています。
    いずれからも学ぶこと大でした。
    セミナーの中でもいろいろご紹介はしていますよ。

  • c.t.n より:

    おはようございます。
    aisakuさん はじめまして。
    尊敬する両親はじめ兄姉・親族、そして周りのみなさまに 感謝、です。
    一緒に頑張らせてもらえると嬉しいです。
    吉尾先生、ありがとうございます。
    是非 先生の理学療法における感動、きかせて下さいね。

  • senri より:

    aisakuさん、こんばんは。
    ぜひ、ご覧いただければ、と思います。
    あの雪の結晶は学生のときに受けた強い感動から生まれたものだそうです。
    私の理学療法における感動は・・・。
    またのときにaisakuさんにはお話ししましょう。

  • aisaku より:

    吉尾先生
    今右衛門さんのお膝元の佐賀に行った際に、折を見て作品を見に行ってみようと思います。
    ネットで見たのですが、緑の雪の結晶が多く描かれた丸皿は心を奪われました。
    先生のおっしゃる通りにこれからは理学療法の山を高くしていかなければと思います。
    少しずつ理学療法の山を高くできるよう貢献できればと思います。
    話が変わり周りの方から見ていて漫才みたいに見える先生とのコミュニケーションは、先生同様私も普通の感覚ですね。慣れって怖いかもしれません。(漫才のようだとお話いただいた浜口先生はもちろん父上のほうですが・・・)
    c.t.nさん
    立派な答えをお持ちのようですね。
    迷っていても、理学療法士になってよかったということが吉尾先生も書かれていますが素晴らしいことだと思います。
    これからも、原点回帰で頑張られてください。

  • senri より:

    asukaさん、こんにちは。
    実は私も「博士と彼女のセオリー」を見ようかなとも思ったのですが、そこでは上映していなかったのです。
    それで見たのがPaul Walkerが出ている映画でした。私もフィリピン台風被害の復興支援をしてきたひとりでしたし、Paul Walkerの事故死はショックでした。慈善事業の開催場まで300m程度の所で起きた自動車事故だったそうです。しかも友人が運転するポルシェで。
    今回のネパールの震災もできるだけのことはしたいと思います。
    高校生たちが必死になって募金を呼びかけても何ら興味を示さず通り過ぎていく大人たちを見ていて寂しくなりました。震災で独りぼっちになってしまった子供さんたちが、「生きていてよかった」と思えるような社会になってほしいと思います。

  • senri より:

    c.t.nさん、こんにちは。
    原点回帰で学ぶ位置に着くことはとても好ましいことだと思います。
    紆余曲折はあってよいことですし、困った時に原点に戻って考えてみる。
    そういうことの繰り返しなのでしょう。
    ひとりひとり背負うものも異なりますので、歩む道も異なって当然です。
    それを否定することはありませんよ。

  • senri より:

    aisakuさん、こんにちは。
    ホント、お久しぶりですね。お元気でしたか?
    aisakuさんとはブログを通してたくさんの交流を楽しませていただいていますが、周囲からみると面白い関係なのでしょうね。私たちは普通ですけどね。
    墨はじきは現物を見ないとなかなか伝わりにくいと思いますので、いつかまたご覧になってください。
    私たちは今正に変化していかなければならない時を迎えていると思います。
    50年の歴史が経過したわけですから、それに見合う蓄積がほしいわけですが、山はちょっと低すぎますね。
    これから高くしてくださいね。

  • c.t.n. より:

    こんにちは。
    加えて なぜ理学療法士を選んだのか?ですが 全てはここで語れませんが、将来なにがしたいかなぁと考えた最初の頃、臨床実習にきていた先生から 「 頭はよくないかもしれないけど、運動ができるじゃない 」と言われました。このことばで救われ、このひとことがきっかけだったと思います。
    今までの約10年間 迷ってばかりです。まだ10年でここでこんなこと言うのは恥かしいのですが、、
    結論。理学療法士になってよかったと思ってます。私にはこれしかできないですし、これからも迷いながら今までよりは しっかり前に進んでいかなきゃと思ってます。
    tami

  • asuka より:

    こんにちは。
    今右衛門さん、吉尾先生が素晴らしいと絶賛されるというのはよほど素晴らしい人柄なのですね。
    私もそう言ってもらえる人柄になれるように日々精進します。
    映画鑑賞は私も好きです。
    先日『博士と彼女のセオリー』をみてきました。
    ALSを発症したホーキング博士の生涯を描いた映画で、随所にリハビリテーションマインドを感じました。
    映画のメッセージで「どんなに辛い人生でも生きていれば希望はある」がありました。
    今右衛門さんもどんな状況にあっても時代に合わせて試行錯誤して今があるのですね。
    私も今起きていることから目を背けずに、現状を好転させるべく具体的に動きたいと思います。

  • c.t.n より:

    おはようございます。
    そうですね、がんばる力を動く力にしなきゃ身がもたないみたいです。
    しかし 私にとって具体的に動くことは慣れてないせいか簡単なようで難しい事でもあります。とりあえず イメージはしてみました。

    誰にでも劣等感はあるとは思いますが 私にとっては公に話をすることやことばなど色々あります。兄妹の中で一番頭も悪くてそれなのに自由に今迄 1番裕福に育てられたと勝手に思ってます。親族の中でひとりだけ医療従事者であることも何故か 劣等感みたいになってしまってました。何故 医療人はワルモノ扱いなんだろうと思ってました。
    だから いつも気持ちばかり気持ちだけは持っておこうとしてました。その中でも恐さもあり 自身を隠してたのも確かです。PTってなんだろう?リハビリテーションってなんだろう?? 常に頭にありました。

    イメージ通りいけば 本当 楽しくまなべそうな気がします。けれど 今よく言われている専門や認定を取るかと問われたらイエスとは言えない私がいます。
    ここまできたら 何かActionを起こさなければ、そう思ってますが 今は原点回帰で話をきくことからですかね?
    助言など お願いします。
    tami

  • aisaku より:

    お久しぶりです。
    ご無沙汰しておりました。
    最近、リハ職の方とお会いしたときに、「吉尾先生のブログで良くお見かけします」や「先生とのやりとりが漫才みたいだ(浜口先生)」と言われています。

    今右衛門さんを少し調べてみました。墨はじきを行っていたら、とあるときに花が雪の結晶に似ていると気づいたとのことであり、それをさらに昇華させている姿にとても興味をひかれました。

    私達理学療法士も今あるものを大事にするとともに、新しい価値観を見つけられそれを昇華し、発展できるように取り組んでいかなければと感じました。

  • senri より:

    c.t.nさん、おはようございます。
    今右衛門さんのお話をお聞きになったことが・・・。おひざ元ですからね。
    私は今右衛門さんのあの優しそうな眼差しとお声とがとても好きです。
    相田みつをさんの美術館が東京フォーラム内にありますが、そちらに行かれたのですか?
    私ははがきをたくさん買い込んできました。随分使いましたが。
    彼のメッセージには共感するものがたくさんあります。
    その中の1つです。
    「アノネ がんばんなくてもいいからさ 具体的に動くことだね」みつを

  • c.t.n より:

    おはようございます。
    私は 一度ですが今泉今右衛門さんのお話を聞いたことがありますが、その考え方は私も共感を得るものありました。その作品それぞれをしっかりと拝見してはいないのですが、リハビリテーションにつながるものがあると感じました。
    私がやきものが好きなのは、その土地のつちを形として表現しているからなのかもしれません。その表現方法としてはこれもまた様々で 正解なんてなさそうで、しかし奥深い正解があるような いい代えるとそれが核心なのかな、、とふと今思いました。
    今度 今泉今右衛門さんの作品をゆっくり拝見したいものです。
    以前 東京を訪れた時に 相田みつをさんの展示会をみつけました。この方も私は好きでして、『生』の字をみたときにひと筆書きで出来るんだと感じさせられました。墨と筆でできた文字、その意味はまた様々であるとは思いますが。残念ながら開館時間を過ぎてしまってたので こちらも今度いきたいパワースポットになってます。んー ??欲をだしたらキリがなくなっちゃいますね、、
    先生は映画をみたようで ゆっくりできましたでしょうか?たまにはいいですよね!!私もたまには実家にかえって ゆっくり自然と余暇を楽しんできたいと思います。

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