石垣島から青森へ

NEC_2719大阪から快晴の石垣島に行ってきました。
サンゴ礁の海が、そして何よりも川平湾の海の色が最高でした。海面に対する太陽光線の進入角度と海の色は相関します。最も綺麗に見える昼食後に川平湾に向かいました。あまりもの美しさに言葉が出ません。この景色を見ていると、わだかまっている全てのことが脳裏から消えていくようです。日常に埋もれていないで、ときにはこのような景色の中に身を置いてみることも大切なことなのだ、と思いました。
石垣島訪問の目的は地方のリハビリテーション医療の支援です。石垣島には熱い気持ちを持つ医療スタッフたちも多いのですが、地方にいると学ぶ場を求めるのは容易なことではありません。今年度の日本理学療法士協会の研修会を見てみても、その多くは大都市で開催されており、沖縄で開催されることはないのです。あまりにも不公平ですし、そのサービスを受けるであろう沖縄の患者さんたちにも不利益が生じる可能性があります。この問題については、私なりにできる努力はしたいと思っています。

石垣島に2日間滞在して、泡盛に酔い、ゴーヤちゃんぷる、八重山そばもいただき、午後3時半過ぎの便で那覇、大阪、仙台を経由して青森市に移動しました。文字通り、日本大縦断です。数日前に青森・八甲田山は初冠雪したというニュースを見たばかりです。幸いに青森に着いた頃は最高気温も22度くらいに上がっていて寒さを感じることはありませんでした。とは言っても、青森の街路樹は紅葉し、石垣島との景色の違いは歴然。日本の南北への広さを感じる瞬間でもあります。NEC_2748
青森訪問の目的は青森県理学療法士会主催の2日間講習会です。もう何年になるでしょう?仙台の友人・阿部氏と続けています。その意味は石垣島のところで述べたことと同じです。東京ではなく、青森だからこそ意味があると思っています。青森のスタッフたちも熱い人たちばかりです。深夜まで飲んで語り、スコップ三味線を楽しみました。
とても珍しいことがありました。このような研修会には教員が参加することは稀有ですが、今回は東京から1名参加されました。本当は珍しいことではいけないと思います。文字では学べない生きた情報が得られるはずです。ぜひ教員にも積極的参加を考えてほしいものです。

青森県と言えば吉幾三さん。彼は五所川原の出身。たちねぷたで有名な町だそうですが、吉幾三さんの歌もそのような環境に育まれたのでしょうか。味わいがあって、とても好きな歌手のひとりです。前回のAAOに続いて、「よし、いくぞー!」という元気をもらいます。
大阪発石垣・青森経由大阪行きの旅が終わりました。ちょっと長旅でしたが、とても充実した4日間でした。

コメント (16)

  • senri より:

    c.t.nさん、こんばんは。
    東京に行ってきましたか。収穫がおありだったようで何よりでした。
    この世界は??も多いですから、しっかりご自身の目で確認していってください。
    私たちの専門性は科学+人間学+実践学ですから、どんどん進めましょう。

  • c.t.n より:

    吉尾先生 こんばんは。
    先日、必須研修に参加してきました。皆さんの志は流石ですね。受け付け時間の前から結構な方々が並んでました。
    講義の内容も充実しており、それぞれの質疑応答は勉強になりました。
    一言添えて話して下さったいわゆる高次脳機能障害は複雑ながら解りやすくもありました。一方でPushigについては世界的な評価方法はありますが捉えた方は難しいと感じました。早期リハビリテーションや長下肢装具、歩行練習についても同様でした。

    慣れない土地で同じ駅に着いたら、同じ様な道を進む方々にひかれましたし、どの様な思いで研修を受けてどう感じたかが気になるこの頃です。今回の研修も臨床で試してみたいことが出てきましたが、それをどうアプローチするか。ちょっと自身のメンタルプラクティスが必要かな、と思ったりしてます。

  • senri より:

    SEI-Hさん、こんばんは。
    ブログを読んでいただき、ありがとうございます。そしてコメントをいただき、とても嬉しいです。
    研修会などにもお越しいただいているようで、ひとつでもふたつでもお土産をお持ち帰りいただいていれば嬉しいのですが。
    11月末にも福岡に伺いますので、、ぜひお声掛けください。
    魂が動き出して、且つそれを楽しめたら最高ですよね。ご尽力くださいますように。

  • SEI-H より:

    吉尾先生、こんばんは。いつも影ながらこのブログを拝見させていただいておりました。
    私は福岡県南部の病院で理学療法士をしています。吉尾先生の執筆された、脳機能・脳画像に関する論文や書籍、リーダーシップについてのジャーナル記事など読ませていただき、大変勉強させていただいております。また、ご講演も数回拝聴させていただき(昨年の九州PT・OT合同学会、大川市での研修会、先日の熊本での研修会)、心を動かされております。同時に、患者様の将来をつぶさぬよう勉強して還元していき、漠然としておりますがいずれは後世に何か残せたらと考えております。そのためにも努力、努力の毎日です。
    どうぞよろしくお願い申し上げます。

  • senri より:

    某・大学学生さん、こんばんは。
    北海道もいよいよ冬到来ですね。
    来週はどの程度の寒さになるのか分かりませんが、できるだけ暖かくして向かいたいと思います。
    このところ移動距離がすごくて一見凄そうですが、私はそれを楽しんでいます。
    学ぶことは楽しみながら積極的に進めていきましょう。

  • 某・大学学生 より:

    お久しぶりです先生。
    時間できたらゆっくり読もうと思っていたら、
    すっかり先生の怒涛の更新に追い付けていませんでした。笑
    先生の近況がよくわかるので、ブログを拝見するのが楽しみです。
    冷麺は実は僕大好物でいつか盛岡に行って食べてみたいです!
    石垣島までリハビリ支援に行かれるんですか。
    いろいろな講習会が全国各地で行われれば、もっとリハビリ界も活性化するかもしれませんね!
    僕も専攻だけではなく、神経系、運動器系の学会にも参加しようと思います!
    来週、再来週と北海道に来られるみたいですね!こっちでは雪が降るやら降らないやらで寒いみたいなので、是非暖かい格好でお越しください!

  • senri より:

    加藤さん、おはようございます。深夜にコメントをいただき、ありがとうございます。
    私も昨夜は遅くなり、病院を出たのが1時15分くらいでした。コメントの時間を見ると、ちょうどその頃でしたね。
    遅くまでお疲れ様です。
    日々感じ、考え、行動することを重ねていくと、どこかで実を結ぶと思います。その行為を続けることです。
    人生は一度きりの生放送ですから、そのときそのときを大切に生きなければ、と思います。
    加藤さんにはそれができそうだと私は思いました。とても素晴らしい目を持っていらっしゃいました。
    今後ともよろしくお願いいたします。

  • 加藤 より:

    先日の青森県での2日間の研修会ではありがとうございました。
    加藤です。メールの返信も頂きありがとうございました。
    脳についてもっともっと学び理解を深めなければと思いました。
    吉尾先生が提示して下さった「宿題」も含めて、まだまだ知らないことや気付いていないことが多すぎます。
    また、1年目のPTがしっかりと結果を出せているという事実にも危機感を覚えました。
    時間と経験の積み重ねが中身のあるものになるように、それをきちんと患者様に提供するリハの質の向上につなげられるよう、努力し続けたいと思います。
    知識はもちろんですが、吉尾先生の言葉と姿から多くの気付きや今後の原動力も頂けたとても刺激的な研修会でした。
    本当にありがとうございました。また機会がありましたらよろしくお願いします。

  • senri より:

    木村さん、おはようございます。
    ブログをご覧いただき、そしてコメントをいただき、ありがとうございます。とても嬉しいです。
    石垣島から青森に大移動して、そこには素敵な仲間たちがいる。とても楽しいことでした。
    夜の青森ではスコップを叩いて弾けましたが、昼間のセミナーでは木村さんに予告していた通り、私たちが今後注目して臨床に携わるべきことを熱く伝えさせていただきました。その部分をしっかり聞き留めていただき、ありがとうございました。運営もお疲れ様でした。
    私はますます積極的に展開していくつもりですが、臨床の世界の視点が変わっていくことを期待しています。
    これからもよろしくお願いいたします。

  • senri より:

    c.t.nさん、おはようございます。
    沖縄の海と空の色は素晴らしいですね。そこに白い砂と白い雲。大阪では見ることができない世界です。
    そのような世界は憧れになります。
    それは地理的にあまり見ることができない北国の鮮やかな自然の紅葉、京都などの創作された素晴らしい紅葉は、その地域に住んでいない人たちにはやはり憧れになるのでしょう。
    リハビリテーションにおいてもそうなのかもしれません。
    できるだけ憧れではない、日常的な存在になるように努力を重ねていきたいと思います。

  • senri より:

    チャーコさん、おはようございます。
    いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
    千里リハビリテーション病院のことをご存じの方がすぐお近くにいらっしゃいましたか。
    そういうことって、とても嬉しくなりますよね。よろしくお伝えください。
    「よし、いくぞうー!」って、いいノリですね。みんなに勇気と元気を与えてくれます。
    今日も楽しくまいりましょう。

  • senri より:

    Mr.Himarayaさん、おはようございます。
    ますます旺盛ですね。素晴らしいことです。
    動いて学ぶのです。可能性は自ら広げていかなければ。
    盛岡ではお顔を拝見できませんでしたが、それだけ動いていらっしゃったら、またどこかでお会いできるでしょう。
    そのときを、そしてどこからかMr.Himarayaの噂を耳にするときがくることを楽しみにしています。

  • c.t.n より:

    吉尾先生 こんばんは。
    AAOからのヨシ!いくぞうですか。
    ♪海の青さ〜に〜 空の青〜♪ が浮かんできたりしますが、今の私には ♪青い海〜 青い空〜 白い雲は憧れ〜♪ が浮かんできました。お稽古で出会った唄です。海と空の青さに珊瑚、それを照らす太陽の光でその綺麗な海の青があるのだと思います。
    そして、寒暖の差があってからこそ綺麗に色付く紅葉。
    各々詳しくはありませんが、石垣島の海も青森の紅葉も私には憧れに似た想いもあり、ともにとても綺麗だと感じます。

    南から東の北までの充実した4日間、体調崩さずにお元気ですか?

  • 木村 より:

    あのときの…私です。青森の木村です。
    初めてコメントしてみました。

    二日間、ありがとうございました。
    石垣の景色、とても美しいですね。いつか、訪れてみたいです。

    今回はほんのわずかしか、聴講できませんでしたが、その中で
    吉尾先生から「内側運動制御系」というキーワードをいただいて、
    また視野が広がりました。
    新たな気づきと、二日間の充実した時間でパワーチャージし、
    ワクワクを継続したまま本日の業務を終了しました。
    お会いする吉尾先生はいつも優しく、素敵な笑顔ですが、
    先生が示してくださるその姿から、叱咤激励をいただいています。
    いつも、ありがとうございます。

    私自身、そして青森の理学療法の質を高めていけるように、
    どこにいってもある程度の水準をもったサービスの提供を患者様にできるように
    今後も精進をしていきます。
    青森県士会ともども、今後もよろしくお願いいたします。

  • チャーコ より:

    吉尾先生、こんにちは。いつもブログ読んでいます。
    青森や石垣島。いろいろな場所に移動しているんですね。
    私も豊中のゆずりは作業所で「よし、いくぞ!」って感じで頑張っています。
    ついこの間、私の4つ違いのよく会話する男の方が、名前が入ったクリアーファイル開けてパソコンに入力してた時、千里リハビリテーション病院の名前を見て感動的になりました。
    男の方も私ににこにこしながら千里リハビリテーション病院を知ってると言いました。
    本当、ビックリしましたよ。偶然で。
    石垣島の風景、美しいですね。

  • Mr.Himaraya より:

    ご無沙汰しております!
    先日の認定の講習会はありがとうございました。気づくのが遅くなりましたがコメントもありがとうございます。先生の講習会に行くたびに内容もパワーアップされていて本当に刺激になります。盛岡の全国学会も参加していたのですがお会いできなくて残念でした。
    青森の講習も顔を出したかったところではありますが、僕の方はというと札幌医科大で解剖セミナーに参加させていただいていました。実際臨床では見えていない部分が今回少しではありますが見えた部分もあり、今後の臨床につなげていける部分が多々ありました。
    「学ぶ」ということ。それは確かに地方という環境によって難しい部分もあるとは思いますが、僕はそれに負けず「学ぶ」ということを続けていきたいと思っています。僕も先生に負けないようにパワーアップしてお会いできるよう楽しみにしていますね(^^)

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