ニューロリハビリテーション

第12回日本神経理学療法学会学術集会が福岡で開催されました。700名の参加があり、とても賑やかな学術集会になりました。主催者として、この数字には大満足ですし、新たなステージへと突き進んでいる様を見たような気がします。数年後には一般演題は今回の2倍、3倍になることが予想されます。学術集会の質的保障が一層求められることになります。

2015/11/29 エルガーラホール

2015/11/29 エルガーラホール

今回は松崎学術集会長、玉利準備委員長をはじめ、運営に携わっていただいた福岡の皆様に心から感謝申し上げます。素晴らしいホスピタリティーでした。皆様にとっても、この経験は生涯に影響を及ぼすことになるでしょう。誇りに思って、これからのエネルギーに転換していってほしいと思います。

特別講演の河島先生、村山先生ともにとても示唆に富むもので、それぞれの参加者たちが臨床のイメージを広げることができたのではないかと思います。研究者としてのお二人のその取り組み方の違いも興味深いものがあります。河島先生の臨床に対する興味と行動力は凄いと思いますし、臨床の専門家である私たちがうかうかしていてはいけないと思います。そういう研究者にむしろこちらからメッセージを届けなければならないと思います。
村山先生の講演は英語が多く、難解であった人たちも多かったかもしれませんが、イメージとして伝わることもかなりあっただろうと思います。S1とM2との相互連絡のシステムについては脳卒中患者のリハビリテーションにおいて十分反映させることができる内容でした。半球間抑制のメカニズムについて、GABAの影響時間を伺っていると、臨床でみることのできる現象とは少し乖離しているように思えることもありました。さらに研究が進んでいくと合点がいくことも多くなると期待しています。
メインテーマのニューロリハビリテーションについては決して先端の特別なことだけではなく、中枢神経障害を持つ対象者への態度として誰もが意識して取り組むべきものだと思います。基礎を大切にしながら、しっかり臨床に向き合っていきたいものです。

個人的には課題山積の日々ですが、緩めることなく、まずはそれらの解決を急がなければ、と考えています。まずはあれと、あれと、あれを優先して仕上げないと。

コメント (39)

  • senri より:

    SEI-Hさん、こんにちは。
    折角のお出逢いですから、これをますます強いものにしていきましょうよ。
    私を利用できることは遠慮なさらず、どんどん迫ってください。
    今後ともよろしくお願いいたします。

  • SEI-H より:

    吉尾先生、こんばんは。先の学会ではお忙しい中、対応していただきありがとうございました。
    先生のエネルギーを間近で感じることができました。
    今後も邁進してまいりますのでよろしくお願いします。

  • senri より:

    aisakuさんは動きっぱなし、というくらい、よく動いていらっしゃいますからね。
    どこにそのエネルギーがあるのか、と思うほどです。

  • aisaku より:

    吉尾先生から教えていただきました。
    動くことが大事と。
    詳しくは2月にでもご相談させてください。

  • senri より:

    aisakuさんのことだから実現しそうですね。
    札幌ではいくつかの企画もありますし、会議もありますし、さあ、どうやってやりくりするか・・・。
    今から嬉しい心配だなあ。

  • aisaku より:

    YYF食事会を神戸学会で行った企画力でやっちゃいますか?
    その時は先生、主賓ですよ(^.^)よろしくお願いします。

  • senri より:

    aisakuさん、こんばんは。
    のりますねえ。ホントにやったりして。

  • senri より:

    c.t.nさん、こんばんは。
    いやいや、やはりどこまでも真面目な人だと感心してます。
    その努力が実を結びますように、陰ながら応援してますよ。

  • c.t.n より:

    吉尾先生、
    再来週までに仕上げないといけない抄録に取りかかっているのですが、自分自身が伝えたいことを自身のことばで表現することに難渋してます。今回の学会の抄録を拝読することで学べることも多くあるのです。内容もそうですがその構成と流れ、表現方法や捉え方、色々と参考にさせていただいてます。
    抄録を進めるにあたり、文献を探しているのですが残念ながら必要な情報を確認したい文献が見つかりませんでした。1990年代のジャーナルをあさっているのですが、姿勢というテーマの文献を見つけました。誌上討論のページがとても楽しくて。そこに同じようなことばが記載していました。納得、でした。
    私は日本神経理学療法学会の設立と活動の1ページをよく確認します。

  • aisaku より:

    北海道学会でやってみますか?コノユビトマレ作戦??
    その時はこのブログ友の会をしましょうか?

  • c.t.n より:

    吉尾先生 こんばんは。
    どこまでもって、、、それは私の台詞ですよ!
    今頃はって、、、??

  • senri より:

    aisakuさん、おはようございます。
    ICHIHARAさんとのご縁、驚かれたでしょう?
    お家がご実家のすぐ近くだったりして・・・。
    私の知人で熊本の男性PTの奥様が、私の故郷の家のお隣さんのお嬢さんでした。
    嘘みたいなホントの話。
    一度やってみますか? 
    「aisakuというPTを知ってる人、この指とまれ!」と。

  • senri より:

    ICHIHARAさん、おはようございます。
    お久しぶりです。
    ここでaisakuさんとの接点ができましたね。そして私とともに日本一小さい杵築城を知っているつながり。
    世の中、不思議なご縁でつながっているものです。
    私も余裕があればもっともっとブログを書いてメッセージをお伝えしたいのですが、今回でもそうであるように多くの皆様が積極的に盛り上げてくださるので、そのコメントを通じて多くのことを学ばせていただいています。
    皆様に感謝、です。
    ICHIHARAさんも積極的にご参加ください。

  • aisaku より:

    その頃まで待たずに時々はゆっくり休まれて平和な時間を過ごされてください。
    ICHIHARAさん、杵築出身なんですね。同郷です。世の中狭いですね。

  • ICHIHARA より:

    学会お疲れ様でした。
    8月に三重県で行われた研修会に参加した大分県杵築市出身の者です。
    吉尾先生から学んだことを中心に勉強していき今回の学会でも知見を広めようとしたのですが公休がとれず不参加でした。

    三重県の研修会以降ブログを知り読ませていただいていますが臨床への姿勢や考え方の再確認等、多くのことを学ばさせていただいています。
    今後も研修会やブログでご指導のほどよろしくお願いします。
    2年目で先生に出会えた事は幸せです。
    体調には気をつけて全国を飛び回ってください
    では、失礼いたします。

  • senri より:

    aisakuさん、こんばんは。
    今夜は少し早めにお休みになる予定だったのでは??
    仙台の報告、楽しみにしていますが、早く取り掛かりすぎて、その頃は熱が冷めていた、なんてことのないようにご注意くださいませよ。
    その頃の私は睡眠時間も多く、平和な生活をしているような予感が。
    何の根拠もありませんが。

  • senri より:

    c.t.nさん、こんばんは。
    どこまでも真面目ですね。いつか爪の赤を分けていただきたいなあ。
    私にその真面目さが備わっていれば今頃は・・?

  • senri より:

    asukaさん、こんばんは。
    aisakuさん、凄すぎますよね。困った人だ。
    もっと私に合わせてくれないと。
    原点回帰という言葉がありますね。私の原点は「人間」かな?
    そのためにあれもこれも、そしてそれもやらなければ・・・。

  • aisaku より:

    こんばんわ。
    asukaさん、今回の学会に参加して、たまたま自分の症例と通じるところがあったので準備に入れそうな感じです。無事に患者さんの同意も得られたので。。。
    私の長所の、コツコツ、早めに取り掛かる、アイデアだけは閃くが上手く重なっただけですから(^^)
    寝不足にならないようにだけしておきます。
    寝不足というのは、どなたかとの共通項のようです。

  • c.t.n より:

    吉尾先生 こんばんわ。
    そうですね、、、
    発表して気づくことがあり、1月の為にも統合しています。
    そう単純ではないということも考慮しながら少し手直ししてます。
    気になる抄録も今ごろですが拝読させていただいてます。

  • asuka より:

    こんばんは.
    さすがaisakuさん,もう仙台の準備とは焦ります!!
    大会長の阿部先生のために私も前向きに発表を考えたいと思います.
    でも,その前にこれと,あれと,それをやります(笑)

    私の原点を考えると,
    学生の臨床実習で初めて患者さんと接し,
    私たちに対するその期待に答えたいと感じたことだと思いました.

  • senri より:

    aisakuさん、こんばんは。
    いつも遅いですね。そういう私も遅いですね。
    しかも私は年寄りですから、朝も早いので、残りの睡眠時間は2時間程度の予定です。
    困りましたねえ。
    お互いに健康には留意しましょうね。
    もう仙台の準備をしていただいているとは・・・。素晴らしいことです。
    これをasukaさんが知ると焦りますよ。

  • senri より:

    c.t.nさん、こんばんは。
    はい、焦らず、ゆっくりと歩を進めていらっしゃる姿を感じています。
    諸々が統合されるには時間も必要です。

  • senri より:

    Keiさん、こんばんは。
    私が原点ですか。恐れ入ります。
    そう言っていただくことに恥じないように、さらに努力を重ねてまいりたいと思います。
    今後ともよろしくお願いいたします。

  • aisaku より:

    こんばんわ。
    無事に機能評価も終わり、本日は大分県士会の執行部会でした。
    エネルギーの残量が少なくなってきています。
    ロボティクスについては、もう少し適応と限界を明らかにしないといけないなと感じています。
    私個人はHALに代表されるロボティクスなどのデバイスは、それを使う療法士が活用の術を覚えなければと思っています。
    ただ使うのではなく、戦略的な活用が求められると思います。
    その辺りをいまの担当から学んだので、それを仙台に持っていければと思っています。

  • c.t.n より:

    吉尾先生 こんばんは。
    ゆっくり着実にしているつもりです。
    はじめて大きな学術大会、それも第50回という大きな節目に参加させていただいた時に感じた想いは変わらずです。
    なので今までの50年を無駄にしないように、知らない50年と原点そして今を見直す為に色々と参加しました。お話を聞かせていただいた先生方の執筆されている書物も拝読させていただいてます。今までの私とうって変わって怒濤の日々でした。narrative、少しずつですがわかってきました。その年月があり、今があるのだと思ってます。

    驕らず、謙虚に。私もそうでありたいと感じてます。

  • Kei より:

    神経学会終了後に、阿部浩明先生とご一緒させていただきました。

    その会話の中で、吉尾先生の名前が上がり、先生は僕らにとっての「原点」だ。という共通の思いがありました。

    今後も、脳卒中の方への装具を使用した理学療法の効果を検証し、宮城県からどんどん発信していけるよう頑張ります。

  • senri より:

    Keiさん、お久しぶりです。
    Keiさんはいつ見ても紳士で真摯でかっこいいですね。私の憧れですよ。
    どうしたらそんな感じになれるのかなあ。いや、脚の長さが、というわけではないですよ。
    脚の短さは私の特徴ですから、これはむしろ開き直ってでも自慢にしないと。
    その笑顔とお人柄です。いいなあ。
    お会いできてうれしかったです。
    学術活動も地道に続けていらして、このまま突き進んでいっていただきたいです。

  • Kei より:

    吉尾先生 こんにちは。

    先日の神経学会では久しぶりに会ってお話ができ、本当に嬉しかったです。

    次回の札幌、仙台会場でお会いできるのを楽しみにしています。

    最後に、先生に「チーン」と言われないよう、ギャグセンスにも磨きをかけておきたいと思います。

  • senri より:

    c.t.nさん、修正、ありがとうございます。
    まあ、いずれにしても注目していただき、光栄なことです。
    が、しかし、驕らず、謙虚にいきたいと思います。
    c.t.nさんはゆっくり、そして着実に、ですね。

  • c.t.n より:

    吉尾先生 おはようございます。
    イズムよりはモードがいいですかね。。。
    手技はともかくそう単純でもないですし、今回得たことを再考し臨床に活かせるように次のステップに踏み出せるように取り組んでいきたいと感じてます。

  • senri より:

    c.t.nさん、こんばんは。
    学術集会に積極的に参加していただき、ありがとうございました。そして、お疲れ様でした。
    学術集会のポイントをしっかりまとめていただきました。他の人たちが読んでも十分意味が伝わるようなものにになっていますね。
    HALの使用効果については難しい判断ですね。ちょうどバランスやFIMが上昇する頃のトライですから、これらの増減が何によるものかは不明です。両脚タイプを使用していますから、非麻痺側の下肢筋力上昇に貢献しているように見えます。もしかしたらこのことが何らかの影響因子になっているのかもしれません。
    私の考えからできたオリジナルの手技→吉尾イズムですか??
    うーーーーん、考えてしまいます。

  • c.t.n より:

    吉尾先生 こんばんは。
    CPGの特別講演では、実際の治療場面の提示もあり臨床と科学をわかりやすく捉えることができ脳損傷や脊髄系だけでなく、リハビリテーションにおいてとても必要な内容でした。その中でも階層理論は大切だと感じましたし、それが最先端の下肢装具やロボティクス、gait judgeと関係するのだと思いました。質疑応答の中でもヒントが見つかりました。
    皮膚知覚の特別講演は、英語が多かったですね。内容豊富で難しくも楽しくもありとても勉強になりました。その中でも印象的なことばはveridication perceptionとbehaviorでした。S1M2は反響回路を形成しており、memory based behaviorとvalue based behaviorに関与するとのことでした。また睡眠と記憶の固定化ではNREMとREM、S1M2との関係性を示しており、これらが知覚学習と知覚記憶に影響を与えるとのことでした。
    これらを踏まえた上でのニューロリハビリテーションであり、最先端技術は利用していくものである思います。使われるものではないですよね。
    可視化できることが多くなっているなと感じる中で、それだけに捉われずにgait judgeやロボティクスを使っていかなければならないと思いますし、その効果を検証しなければならないと感じました。演題の中で効果がなかったとしている研究もありましたが、私にはしっかり検証し十分効果があったと考えます。ロボティクス使用時と不使用時で治療・検証されておりロボティクス不使用時に数値があがっていたんです。ロボティクスで運動学習して実際の動作を練習し向上しているんです。しかし最終的に動作や活動に結びつかなかったのは何故か。そこなんですよね、、、そこにセラピストの手、セラピストとしての力が必要で与えないといけないのだと思います。長下肢装具もセラピストの第3の手ですから、最先端技術を使用するときも可視化されているものに捉われずにセラピストとしての手・目を使わなくては。手は感覚受容器や神経単位数が密ですし脳においても同様で機能予後において機能中心は手です。セラピストの知覚学習と知覚記憶を形成していかなければこの先がとても恐怖です。スパイクを起こさなければ。
    私にはそんなメッセージでした。

    演題終了後に座長の先生に助言をお願いしたところ、真撃なヒントをいただき気づくことがありました。吉尾先生の考えから出来たオリジナルの手技、、、吉尾イズムと名付けましょうか。吉尾イズムと今回の特別講演でみえてきた気がします。再考します。
    福岡での学術大会はとても大切な時間となりました。
    2日間、お疲れ様でした。

  • senri より:

    asukaさん、こんばんは。
    一段一段、次のステップに上がって行けるように精進してまいりましょう。
    よろしくお願いいたします。

  • asuka より:

    おはようございます。
    早速のご返答ありがとうございました。
    私が質問させて頂いた会場ではトゲのある質問をされる先生も若干いましたが、
    運営幹事の座長の先生方は皆さん建設的で真摯な対応をとられており、
    吉尾イズムを感じることができました。
    今回の学会は吉尾イズム+大会長の松崎先生のお人柄もあり、
    受付、クロークなどでも気持ちのよい挨拶を頂きました。
    こちらこそ、これからもよろしくお願い致します。

  • senri より:

    aisakuさん、こんばんは。
    宇佐から学術集会に通っていただき、ありがとうございました。お疲れになったでしょう?
    いつも積極的に参加していただく姿を拝見していますが、今回はそれ以上にエネルギッシュなaisakuさんを感じました。さすが有言実行派のaisakuさんですね。

  • senri より:

    asukaさん、こんばんは。
    学術集会にお越しいただき、ありがとうございました。
    学術集会の全体的な雰囲気がよかったですね。あるところで「吉尾イズムが浸透してきている」という発言を耳にしましたが、客観的に見てどうなのでしょうか?
    いずれにせよ、私たちのこのような活動の先には臨床で出会う患者さんたちおひとりおひとりに最大限貢献できるようにすることという大義がありますから、半端な学術集会ではいけませんよね。
    ますます魅力的な学術集会になるよう、努力を重ねたいと思います。
    これからも応援してください。

  • aisaku より:

    2日間の学会、大変お疲れ様でした。
    私個人も大きな収穫のある学会となりました。これも、学会の運営の企画運営に携わっていただいた運営スタッフの方々のおかげだと思います。
    特別講演の河島先生は臨床に帯同されることも多く、とても具体的な内容でした。また、村山先生は基礎研究の重要性とニューロネットワークの新しい示唆、疑問点について真摯に取り組んでいる情熱を感じつことができました。
    asukaさんも書かれていますが、臨床と基礎研究の情報共有について両側から寄り添っていくことが、開会式にて吉尾先生が言われていた未来につながると思います。
    数年前に長崎大学で開催された学会以来の参加でしたが、当時よりは持ちかえるものが増えました。
    私もあれやこれやそれを順番立てて、進めていこうと思います。
    課題をうまく進めるために上手くM2からのトップダウンネットワークからの刺激抑制し、両側の脳を活性化し続けないといけないかもしれません。帯状回からの刺激で高めるほうが早いかもしれませんが…

  • asuka より:

    学会お疲れ様でした。
    私も参加させて頂きました。
    特別公演の河島先生、村山先生からは基礎研究の視点から多くの示唆を頂きました。
    また臨床と基礎研究の間での情報共有が重要だともおっしゃって頂き、
    臨床研究の重要性を再確認することができました。

    会場は多くの人が参加しており、数年前に参加した時と比較して
    質も量も大きく前進しているように感じました。

    今後が楽しみであり、客観的に見ているだけではなく、
    自分も臨床家の一員として具現化したいと思います。

    あれの前に優先度の高い、これから仕上げたいと思います(笑)

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