光と陰
昨日、7日は札幌医科大学の講義があって札幌に帰りました。保健医療学部の講義と、大学院のセミナーの2本立てですが、私自身はとても楽しませていただきました。学部の学生さんたちに脳卒中に絡む話がどこまで伝わったか確認はしていませんが、講義の後、皆で長時間ディスカッションしている様子をみていると、それなりのショックと疑問とが残ったのでしょう。いいことです。
大学院のナイトセミナーは看護学6名をはじめ、理学療法学、作業療法学の専攻の皆さんで、セミナー室は満席でした。個別性を重視し、根拠のあるリハビリテーションサービスを行うということとはどういうことか、突っ込んだお話しをさせていただきました。特に看護学専攻の皆さんが興味深そうに聴講していた姿が印象的でした。
学生さんたちの知識量からするとまだまだ課題は多いと思いましたが、知ろうとする、理解しようとする姿勢には結構な光を感じました。これからより一層精力的に学びを進めてほしいと思います。
終了後、大学の教員たちと近くのつくねを得意とするお店に出かけました。その途中の道路はご覧のようなブラックアイスバーン。特に人通りの多い横断歩道ではこのようなツルツルの状態になりやすいのです。車はアスファルトの黒さで凍結しているのがよく分からず、スリップして事故を起こすこともあります。すすきの界隈では横断歩道で転倒する人たちをしばしば見かけます。このスリップ転倒は瞬間芸。冬の札幌はこれが怖いのです。何度か滑りそうになりましたが、今回の札幌では幸いに転倒経験ゼロで過ごせました。
何事も光が当たって輝くとよいのですが、陰の部分はよく見えなくて、本質的なことが分からないことがあります。もちろん、陰だからこそよく見えるものもあります。パソコンや携帯電話の画面は正にそうかもしれません。太陽光線も正面から当たるばかりが良いわけではないということです。
でも、花には光がほしい。レストランの窓際でカップルが食事をしている光景を見かけたとき、ときどき??ということがあります。女性が窓側に座っている。特別な場合を除いて、それは好ましいことではありません。逆光になりますから、女性の顔が明るく見えません。女性にはやはり輝いて欲しいと、私は思います。
そして、日々努力されている患者さんたちにもたくさんの光が当たるようにリードしてまいりましょう。
コメント (12)
c.t.nさん、こんにちは。
いよいよ今年も終わりますね。私たちの病院は365日制ですが、医師や事務は一応今日が最終日になります。
c.t.nさんはいつまで勤務ですか?
学生時代のノートは30年近く持っていましたが、さすがに保管場所に困るようになり、処分しました。中身を見ると、現在学んでいることと大きな差はなく、この領域の進歩のなさをそのときに感じました。
でも今は明らかに違ってきています。少なくとも自分の中では違ってきました。この10年間の自身の成果です。
正直、自分を褒めてあげたいと思います。もちろん、多くの人たちの支援があって、仲間たちとの語らいがあって今があります。その交流をこれからも大切にしていきたいと思っています。
c.t.nさんが患者さんたちをしっかりみようとされてきたことは十分伝わりました。来年は患者さんであり、そして人間としての目の前の対象者に対してどのように向き合うか、課題になさったらよいのではないかと思いました。
これまでたくさんのコメントをいただき、ありがとうございました。よいお年をお迎えください。
吉尾先生 こんばんは。
気づけば12月の終盤ですね。そういえば25日はとても綺麗な満月でしたね。画像として残しておきたかったのですが、目に焼き付けるだけで一杯でした。
最近、色々と整理していて学生時代の資料が目にとまりました。捨てがたいものばかりで捨てられずにいます。学校での授業内容や実習での内容などそれぞれありますが、とりわけ実習先での資料が再確認できるものでもあり私にとっては衝撃的なものもありました。
私は維持期・慢性期の実習先も経験があり、powerpoint作成もしました。そこで得たことはとても大きなことだと感じてますし、もしかしたらこれが原点なのでは?と思ってしまいます。beatですかね。
なのでその資料を何度も見直し考えてしまいます。
吉尾先生、こんばんは。
そうですね。なるべくシンプルに拘りながらシンプルにいけたらと思います。
こちらこそ、いつもありがとうございます。
c.t.nさん、こんにちは。
いつもコメントありがとうございます。
網様体脊髄路は橋網様体から出るものは基本的に同側性支配です。延髄網様体から出るものが一部交差をします。
その働きの違いを理解できると、私たちの臨床での評価やアプローチにも影響が出ると思います。
さらに進化してみてください。
ただし、できるだけシンプルに物事をみていくと、目の前がスッキリすると思いますから、念のため。
吉尾先生 こんばんは。
某・大学学生さんもポイントをしっかりと捉えているようで嬉しいですね。
網様体脊髄路は両側性支配ですし、立位・姿勢・歩行の戦略において主軸となるものと考えます。
内側運動制御系(pAPA)とも表現されますし、予測的姿勢制御でもあります。似た要素で閉鎖神経回路との表現も見つけました。アライメントを整えながら、これらの働きを考慮した上で歩行練習を行うことが重要ですよね。
そしてCPGの賦活には床反力も大切ですが、大きく影響を与えるのは股関節の動きとそれに伴う感覚情報です。歩行パターン生成には介在細胞の賦活が必要で、その為には中脳の歩行誘発野からの投射が必須条件になります。なのでCPGの賦活を考慮した特に装具を利用した歩行練習では踵接地が大切ですし、股関節の伸展運動が重要になってきます。それだけで片付くものではないとは思いますが。
先生、立位・姿勢・歩行を捉えるには股関節への確実な感覚情報が大切ですよね。
最近思うんです。理学療法診療ガイドラインは分かり易く簡潔にまとめてありますが、そこには奥深さがあるんですね。
EBM,EBPTは使うものであるということを念頭に置いてますし、ある文書にはEBMはつくっていくものだともありました。
なので私はよく日本神経理学療法学会の理念を見ますし、様々なことを感じるのだと思います。
某・大学学生さん、おはようございます。
講義を楽しんでいただいたようで何よりです。
これからもいろいろ学ぶ機会は多いと思います。これからも積極的に参加され、楽しんでください。
できるだけ根拠を示してくれる話を大切にしていかれることをお勧めします。
久しぶりにチンジャオロースを食べたくなりました。
夜分遅くに失礼します。お久しぶりです!
7日にもこちらに来られていたのですね。
12/11の講義は本当にありがとうございました。
吉尾先生の講義が最後と聞いたとき少し寂しく切ない気持ちになりました。
それは、講義が聞けないというのもありますが、
吉尾先生にも会えなくなるというのが一番の悲しくなる気持ちでした。
授業では装具を用いての立位から歩行へという内容でした。
実際装具の適応とかは習っていましたが、実用的な使い方を習う事が出来たのでとても勉強になりました。
やっぱり床反力からの刺激が網様体脊髄路を働かせてCPGという流れが大切であるというのが一番印象に残ってます。
また、どこかで吉尾先生に会えたら、、どうかその時は、ご指導よろしくお願いします。
P.S 僕はピーマンと肉は分けて食べる派です。
吉尾先生 こんばんは。
そうですね。
今度の愛知が楽しみです。
飛んでいきます。
c.t.nさん、こんにちは。
初心を忘れず、着実に着実に。
でもどこかで思い切ってジャンプすることで、楽しい世界が見えてくるかも・・・。
たまにはそんな冒険も必要ですね。
いつもコメントいただき、ありがとうございます。
吉尾先生 こんばんは。
抄録がまとまりつつあります。仙台までには修正できればと思ってます。
福岡では2題登録し共に採択をいただいた時は、有難くもありとても複雑な想いでした。内心は演題の取り消しも考えました。当日行かなければいいかな、とか、演者席に座らなければいいかな、そしたら私にとってどんなに楽なことだろうか。。。そんな事ばかり考えてました。でも決めた事なので、重みを感じながら発表させていただきました。
今後もその想いは変わらず、初心を忘れず取り組んでいきたいと思ってます。
札幌でのセミナー、お疲れ様でした。
asukaさん、こんばんは。
さすがにうまく読み取っていただきましたね。
ちょっと言葉足らずのメッセージではあったのですが、いろんな思いを載せて発信しました。
ありがとうございます。
こんにちは.
女性に輝いて欲しいっと先生に言って頂けて,
女性として嬉しい限りです.ありがとうございます.
学会や研修会に参加するとまだまだ男性の活躍が大半を占めている現状なので,
女性の視点を活かして患者さんにたくさんの光が当たるように行動したいと思います.
光があれば必ず陰ができます.
だから陰も無視せずに活用したり,光の当て方を変えて陰を小さくして,
何事も現状から目をそらさずに,考え行動していきます.