まずはやってみる
先の春分の日が絡んだ連休頭の土曜日に、甲南女子大学の同窓会が主催する講習会に招かれ、5時間セミナーを行ってきました。卒業生以外にもその仲間の男性もチラホラ混じった講習会で、結構熱く、楽しい1日になりました。終盤では涙を流す人たちも見られ、意義ある講習会だったのだろうと自己評価しています。
大学の正面の庭にはロダンのブロンズ像「考える人」があります。フランス国立ロダン美術館と京都国立博物館の計らいで同地に設置されたということです。大学には最高のプレゼントであったろうと思います。まさかこんな所にロダンの「考える人」があるなんて。
30年ほど前にパリを訪れたとき、ロダン美術館に行ったことがあります。こじんまりした美術館です。その庭の中央に「考える人」はいました。大好きな「考える人」に直接会えた喜びで、その前にしばし佇み、青空を背景に何枚か写真を撮りました。建物の中に入ってみて驚きました。「考える人」がたくさんいたのです。製作の過程で小さなものも作ったからでしょうか。その道に通じていない私にはちょっとした驚きでした。そのような美術館を見ていましたから、甲南女子大学にロダン美術館の庭の「考える人」が引っ越してきたとは思いませんが、とても素敵なプレゼントだと思います。
名古屋市西区の栄生駅の近くにトヨタ産業技術記念館があります。旧豊田紡織本社工場、つまりトヨタグループの発祥の地に20年ほど前に開館しています。紡織、自動車、建築関連の展示があり、ここまでの日本を支えてきた企業の努力を知ることができますし、何よりも知らないことを知ったときの感動は大きいです。
そこには創始者である豊田喜一郎氏のことばも展示されています。氏が若い頃は最初に議論をして実地を後にしていたそうです。お父さんに議論で勝った喜一郎氏は実地の必要なしと結論したそうですが、「とにかくやってみよ」と言われて止むを得ずやってみると、予想を遥かに超えた結果がそこにはあったということです。その出来事から、先に議論することを止めたそうです。その結果が今のトヨタに繋がっています。
もちろん考え、議論することは大切なことですが、理屈だけでは良い結果には結び付きにくいと思います。リハビリテーションの世界は未知なことや科学的とも思えないことをベースに行われていることも多くみられますから、何か閃くことがあったらまずはやってみることが大切だと思います。やってみて見えてくるものがあります。特に人間の心を伴った活動領域故に、そのことはさらに大きな意味を持つと考えています。
コメント (4)
asukaさん、おはようございます。
早朝のコメント、ありがとうございます。
あっ、そういう私のコメントは真夜中になっていましたね。
いくら実践と言えども、健康には注意しないといけませんよ、と叱られそうです。
asukaさんのコメントはいつも私の脳の中を整理してくださいますから、とても助かります。
感謝。
おはようございます。
相変わらず元気に日々の臨床を楽しんでいます。ありがとうございます。
松下幸之助さんの名言集である『道をひらく』は時々読み返して様々な気づきをいただいています。
学んだことを頭で考える、議論するに留まらず、実践が大切ですね!
その実践も自己中心的な考えからくるものではなく、相手を理解した上での実践を心がけたいものです。
asukaさん、こんにちは。なんだか、お久しぶりな感じですね。お元気でしたか?
トヨタは地元でしたね。学校の授業の一環として出かけていってもいいような施設だと思います。
豊田喜一郎氏の人物像はいろいろな機会をとおして耳に入ってきますが、人生においてとても刺激的だと思います。パナソニックの本社にも伺ったことがありますが、松下幸之助氏の名言集もまた同様です。
人様に役立つことについて、失敗を恐れず積極的に取り組んでいく姿勢は私たちの業界も学ばなければなりません。実践。改めてその重要性を思います。
こんにちは。
トヨタ産業技術記念館行ったことありますよ!
そこは子供から大人まで、日本人から海外の方まで多くの人が見て、聞いて、触って、感じて楽しめる空間でした。
ぜひ、多くの人に訪れて欲しいと思います。
喜一郎氏のことばは心に響きました。
とにかくやってみて失敗してもそこから学びが得られ、次のステップに繋がることもあります。
よい結果でも悪い結果でもやってみることで前に進みますね。
やろうかどうしようか悩んでいることがありましたが、
このブログで背中を押していただけました。ありがとうございます。