原点に戻る
原点に戻る。
なかなかできないことですが、思い切って振り出しに戻ってみることも大切だな、と最近思っています。振り出しに戻るならば早いほうが損失は少ないかもしれません。
脳卒中のリハビリテーションも今、正にパラダイムシフトしなければならない時代ですが、この30年余の間取り組んできた方法から振り出しに戻るというのは勇気のいることですし、果たして思考が展開していくか不安でもあります。
しかし、その間、脳卒中の障害を質的障害として位置づけ、身体構造や物理学的側面から問題を直視していく態度をとることがなかった私たちの領域には大きな宿題が残されています。ヒトの運動を考えるとき、てこの原理を参考にしていくことは極めて基本的な要件ですが、この30年間、それを忘れていたのは私だけではないでしょう。
砂上の楼閣を造るためにてこでも動かないのか、原点に戻って石垣から積み上げるのか。私は肥後熊本の出身。熊本城主加藤清正のようにしっかりした石垣を築きたいと考えています。
コメント (2)
めいさん、コメントありがとうございます。
目の前の事象がうまく展開しないとき、関わっている自身のあり方に問題がある可能性がありますよね。もう一度振り出しに戻ってみると、忘れていたことを思い出したり、はじめて通ったときは気づかなかったことに気がついたり、道が開けることがしばしばあります。私の原点は34年前になります。相当戻らないといけません・・・。
今のリハビリテーションに新しい風が必要であると私自身も思っています。
私自身はまだまだ未熟ですので、現在多くの方が取り組んでおられる方法に対しても技術を磨かなければなりませんが、自分自身のリハビリテーションに対する知識や技術等をもう一度振り返ったり、向き合ってみたいと思っています。それが原点に戻る事に繋がるかどうかは分かりませんが、今の自分自身何か変化しなければ治療が変わらないのでは…と思っております。