ごま2世
私は熊本の八代高等学校の出身です。後輩には呼吸理学療法で著名な宮川哲夫氏やソフトバンクの秋山幸二監督がいます。高校では生物研究部に入っていまして、昆虫を集めたり野菊の研究をしていました。自然に恵まれた田舎に住んでいましたから、対象になるものは豊富で、それらと戯れていました。
信じがたいことかもしれませんが、神戸に住んでいたとき、しばらくの間、部屋で1匹の「ハエ」と過ごしたことがあります。蛍光灯に留まっているところに指を差し出すと、ちょこんと乗っかってきました。そして両方の前足をこすり合わせるのです。なんともかわいい仕草で、「ごま」という名前を付けました。仕事から帰ったら、部屋のどこかにいるごまを呼んで遊ぶのが楽しみでした。
先日、お盆休みに北海道に帰ったとき、千歳の姉宅を訪ねました。農業を営んでいますから、ハエは家中を飛び交っています。またまたなついてくれました。名前は「ごま2世」。姪が「叔父さんのハエの話は本当だったんだ」と驚いていました。ハエはいったい何を感じて私に寄り添ってくるのでしょうか?