キキョウ
秋の七草のひとつ、桔梗。秋の七草と言っても開花は6月から9月。今が旬です。
小さい頃、この季節に山野で遊んでいるとき、紫色の桔梗が咲いているのを見つけて喜んでいた自分を思い出します。とても好きな花の一つで、札幌に家を建てた折に、日当たりのよい庭の一角に早々に植えたくらいです。多年草だから毎年楽しめます。
桔梗は日本や朝鮮半島、中国も朝鮮半島寄りのエリアだけで見ることができますから、正に日本を代表する花の一つです。韓国では根をナムルやキムチにも用いるそうで、咳や痰、発熱などに効果的な生薬としても有名です。
花言葉は、変わらぬ愛、気品、誠実、従順など。日本を代表するくらいですから家紋にも用いられます。安倍晴明を祀る晴明神社の神紋は桔梗です。花言葉を考えると納得かもしれません。
美濃の土岐一族の家紋も桔梗。一族の中で有名な人は明智光秀。もちろん、明智光秀の家紋も同じでした。が、しかし、本能寺の変で謀反をはたらきました。花言葉とは真逆の行為をしてしまったのです。織田信長に対しては最終的に従順ではなかったわけですが、自分自身に対して誠実だった、ということでしょうか。
自分自身に誠実に、自分らしく生きるという課題は意外と難しいことです。人間には様々なしがらみがありますから、それを考えると自分を二の次、いや三の次くらいにしないとどうしようもないことだってあります。それをしなければ自分勝手、我が儘な奴と非難されます。
脳卒中リハビリテーションの歴史の中で、筋力を考えない、筋力増強は痙縮を増すから行ってはいけない、という教育が長年に渡ってなされてきました。基本的に今の社会は違いますが。
1990年頃だったと思います。大阪で脳卒中患者の筋力についてシンポジウムを企画したとき、シンポジストになってもらうようにあるPTに依頼したことがあります。でも、彼は「私も筋力のことは重要だと思うけど、グループの一員としてその考え方に従って生きていかなければならないので、さすがに筋力増強は重要だと本音では喋れない」と断ってきたのです。
医療に携わる専門職者として、誰に誠実で、誰にあるいは何に従順であるべきか、強く考えさせられた出来事でした。
今日は土用丑の日。鰻がだめなら牛にするか、という話がありました。なかなか冴えた方ですね。
いよいよ8月に入ります。今週末には墓参りのために熊本に帰郷する予定です。
コメント (16)
aisakuさん、遅い時間にありがとうございます。
そしてとても嬉しい説明をいただき、光栄です。
仲間が増えて力強いです。
駄洒落話が進んでますね。私はヤングなので、asukaさんや吉尾先生に付いていけそうにないです。
ぺヤングではありませんので。。。
でも、なぜ、「駄洒落」という字があてられたんですかね?少し調べたら、「洒落」はは知識と教養を示す気の利いたものであったが、これに価値を認めることのないカウンターカルチャーからの揶揄を込めて「駄」の文字を冠したとの説がありました。
ということから、「駄洒落」を使える方は、知識と教養のある粋な人ということになるんじゃないでしょうか?その「粋」という文化がすたれてしまった日本では、ご年配の方が粋なことを言われた→若い人は理解ができない→おやじギャグなんてなったのかもしれませんね。
駄洒落が言えるのは粋な証拠です。私はそのように思いながら、駄洒落道に勤しんでいきます。
asukaさんもなかなかやりますねえ。
意外と、同じ穴の○○○では?
こんばんは.
まだ「奇矯」もありますよ.
「奇橋」だと構造の変わった橋という意味もありますが,
「奇矯」と言わせて頂きます.
意味は,言動が普通と違って変わっていること,だそうです.
駄洒落おじさんにはぴったりですね!
asukaさん、こんばんは。
本当のところ、私は「桔梗」、「帰郷」、「気胸」くらいを登場させようかと思ったのです。
でもさすがに気胸では脈絡がないので止めましたが。
いいのです、おじさんの戯言は適当に流しておいて。
すると逆ににんまりとしつつ喜んでいるのかもしれませんよ。
こんばんは.
本当に気づかなかったのです.
私は「帰郷」よりも「熊本」に注意が向いていました.
今週末は熊本で,札幌の自宅には帰れているのかな?,といらぬ心配をしていました.
こんな心配をするなんて,私はおばさんなのでしょうか!?
あ,実年齢は吉尾先生よりずっと若いですよ!笑
aisakuさんの46野は敏感ですからねえ。
転換、展開が素晴らしい。
私ももっともっと磨かなければ。
そう言えば、この半年、風邪をひいていないかも。
ひいたら最後、2、3週間は引きずります。
お互いに気を付けましょう。
みなさま、おはようございます。
asukaさんのような素敵なコメントはいつも私の46野を刺激してくれます。
それに比べて私の46野はダジャレにしか反応しないようで困ったものです。
吉尾先生、先生の言われる通り私は若いはずです。
風邪の治りは年々悪いのですが …
桔梗エキスで風邪を治したいものです。
箕面のNさん、おはようございます。
お父様、大変でしたね。
それにしても怖い話です。最も科学的で適切な判断、診断、評価が期待される場面で、最初の医師は診断ではなく、なんとなく「こう思うのです」レベルのお医者さんごっこをしているようにしか見えません。
診断は根拠に基づいて、適切にすべきです。ましてや救急医療の場面です。
昨夜の当院の学習会でも話したところです。評価になっていない。なんとなく、こう思う、というレベルで患者さんに関わっていることが多いのです。
今回のお父様の救命のお話。私もいろんな場面で紹介させていただきます。襟を正さないと。
asukaさん、本当に気づかなかったのですか??
駄洒落はおじさんたちの遊びみたいなものですから、よしとしましょう。
あ、失礼。aisakuさんはそれほどおじさんではないですね。
おはようございます。27日救急車で父が病院に搬送されました。最初の医師は心電図を取り大丈夫だから帰っていいと言いました。本人が胸痛を訴えているのに。次にやってきた医師はこれはただ事ではないとエコーを取り、緊急手術。なんと99%狭窄しており、奇跡的に助けていただきました。自分に置き換え、自分もこういう最初の医師にはならないよう肝に銘じました。取り急ぎ私事ですが、ご報告まで。
おはようございます。
「桔梗」に「帰郷」気づかなかったぁ〜(笑)
さすがaisakuさん。
私のそういう感性はお二人と比べたらまだまだですね。
aisakuさん、おはようございます。
いつもありがとうございます。
私もこういう人間ですから、周りとの協調性は良い方だと思うのですが、一方で自分を見失わないようにしたいと思っています。特に、自分の専門性の中で考えていかなければならない課題については、可能な限り普遍的な立場に立って考え、行動していきたいと思っています。
花言葉を考える人たちって、凄い感性の持ち主ですね。
私の洒落など薄い薄い。
asukaさん、おはようございます。
asukaさんが臨床に向かう姿勢はいただいた数々のコメントから容易に想像できます。
私自身もそれらのコメントに感化されながら、今に至っています。
桔梗、とても素敵な花ですね。
桔梗の花言葉に誠実に従順に進んでいくのは本当に難しいと感じます。
日本人は先のワールドカップでも言われたように、周りとの調和を長所とされています。その文化は日本古来のものでもあり、職場という組織の中でも風土として根付いています。それが時としては、長所にも短所にもなるので、団結力をいい方向に仕向け、エネルギーに変換していきたいと感じます。
何が大事で何が真実か、桔梗の花言葉のようにしっかりと見据えていきたいと思います。
最後に、「桔梗」だけに「帰郷」という終わり方が素晴らしいです。
熊本までの道のり、気をつけてくださいね。
こんばんは。
医療に携わる専門職として、誰に、何に誠実で従順になるべきか。
忘れてはいけないですね。
また、自分自身に誠実にと考えていても、つい周囲に流されそうになることがあります。
流されるのは悪い方向もあれば、思いがけず良い気づきを得られることもあります。
どんな経験でもチャンスだと想い、生かすことが大切ですね。
悪い方向に流されそうな時は、先生のブログを拝見して襟を正したいと思います。
週末のお墓参り、ゆっくりと故郷を堪能してきてください。