岩手の仲間

6月11日、盛岡のお祭り、チャグチャグ馬コが開催されている中、セミナーにお招きいただきました。セミナー会場がお祭り会場の盛岡八幡宮のすぐ近くでしたから、昼休み時間にちょっとだけ雰囲気を楽しんできました。震災の影響で少し縮小されているようでしたが、こんなときだからこそ大切な行事なのだと思います。

セミナーは歩行に絡んだ内容であったにもかかわらず、作業療法士の参加がとても多く、その眼差しは真剣そのもの。震災後、岩手県で初めて開かれたセラピストを対象とした大きめのセミナーでした。開催は昨年の5月には決まっていのですが、震災で開催をどうすべきか運営スタッフも相当悩まれたようです。やはり、もう前を向いてどんどん動かないと。お集まりいただいた皆さんの様子を伺ってみて、行ってよかったと心から思います。

翌日、陸前高田と大船渡を訪ねてきました。ことばが出ませんでした。まだ水道が復旧していないところが多く、避難所生活をされている人々も、幸い自宅が流されなかった方々もかなり不自由な生活を余儀なくされているようです。日本理学療法士協会のボランティアが活動しているコミュニティーセンターを訪問した折、全壊状態になった県立高田病院の石木院長の「これからだ、これから。みんなで頭をしっかり使わないとな。」というお話に力強さを感じました。先生ご自身、奥様を亡くされた中での陣頭指揮。頑張ってください、としか言えない自分に無力さを感じました。ホオノキ201106

雫石の宿の周りは緑一色。小鳥の合唱が緑の中で響き渡っていました。朴木(ホオノキ)の花が咲いていました。近くに寄ってみると、とても甘い香りがして和みました。花言葉は「誠意ある友情」。岩手の仲間たちと重なって見えたのでした。

コメント (13)

  • hosokawa より:

    はい!ちょうど今、11月の東北メディカル学院でのセミナーに行きたいとアクセスしていました
    その日まで、少しでも目の前の患者さんに還元できたらと思っています
    また吉尾先生に、お会いできる日を楽しみにしています

  • senri より:

    hosokawaさんのその感性を患者さんたちにしっかり投げかけていったらいいですね。
    人間は生活を営む社会的動物ですから、そのいずれの要素にも関わらないといけません。
    単に動物の部分だけでは人間を相手にしたことにはなりません。
    これからもどんどんご自身を磨いてください。

  • hosokawa より:

    ありがとうございます!!
    ご執筆されている理学療法ハンドブック第3巻の「脳血管障害」で
    「歩行は自分の興味にもとづく活動を実践していくための道具である」という一節を臨床2年目に読んで以来
    それまで「ただ歩けるようになりたい、に対する歩行練習」をしていた己の非情さに痛感した自分を覚えています
    先生のおかげで、9年目の私は、今は曲がりなりにも生活に汎化するアプローチを心がけていますよ

  • senri より:

    hosokawaさん、こんばんは。ブログを覗いていただき、ありがとうございます。
    もちろんhosokawaさんのことはよく覚えていますよ。席の場所も覚えています。
    hosokawaさんが目覚めていったという経緯もしっかりと耳に残っています。
    ホオノキの花と岩手の仲間が重なると書きましたように、皆さんの誠実さは素晴らしいと思います。
    hosokawaさんの誠実さもしっかり伝わってきました。
    十分、仲間ですよ。

  • hosokawa より:

    吉尾先生 初コメントいたします
    盛岡の理学療法士 細川 と申します
    先日の岩手セミナーで「膝の痛みがある方にもKAFOが効果的なんでしょうか?」と
    お恥ずかしい質問をした無礼者です
    また6年前に行われた北海道解剖セミナーでの話を先生として堅い握手をした者でもあります
    この無礼者に懇切丁寧にご指導いただき、本当にありがとうございました
    セミナーでは患者・対象者の自己決定権に内在する「自分で律すること」「その気にさせること」の大事さを
    改めて実感させられました
    ぜひ”岩手の仲間”として仲間入りさせて下さい!

  • senri より:

    中井さん、おはようございます。
    座敷童子を見た人には福があると言いますから、
    この度の震災から皆さんを座敷童子が救ってくれるといいですね。
    岩手には名だたる先人がたくさんいます。
    そういう先人の智は今も引き継がれ、この苦難を乗り越える力になっていると思います。
    「岩手」という県名も悪さをした鬼から国を守った逸話から来ていると伺いました。
    詳細をお知りになりたいでしょう?
    これから先は中井さんにお任せです。

  • 中井 より:

    岩手と言えば二戸の座敷童子そして原敬そして馬馬馬。

  • senri より:

    tetsuさん、こんばんは。
    この度はいろいろありがとうございました。
    いつものことですが、記憶に残る岩手の旅でした。
    心が晴れるときがいつになるのでしょう。
    今、先は見えないかもしれませんが、皆さんの力できっと見えてきます。
    私は皆さんの復活を確信しています。
    これからも意義のある素敵な臨床を楽しんでください。

  • tetsu より:

    吉尾先生こんばんは。
    昨年に引き続き、今年も岩手での研修会開催ありがとうございました。
    セラピストが、患者様やそのご家族に対しても、大きな意味をもつ環境因子であることを再認識いたしました。
    大地震から3か月経ち、自分の気持ちも以前よりは、前向きになれていると感じております。
    当院にも、被災地からいらしている患者様が数名いらっしゃいますが、皆様お元気で自分の方がパワーを頂いていることに日々気づかされております。
    岩手は「がんばろういわて!!!」の精神で、これからもっと元気になっていきます!!
    吉尾先生とは、また近いうちにお会いできることを楽しみにしております。

  • senri より:

    morohashiさん、こんばんは。
    先日は大変、お世話になりました。とてもいい機会をいただきました。
    私にとって皆様の存在は朴の木の花。自身を振り返る場をいただいています。
    ありがとうございます。
    岩手には宮沢賢治や新渡戸稲造のように世の中の人々に多くの影響を与えた先人がいます。
    大丈夫です。しっかり進みましょう。
    前向け、前!ですよ。

  • morohashi より:

    吉尾先生、岩手のセミナー開催ありがとうございました。自粛ムードの中、岩手のセラピストが
    久しぶりの学ぶ機会を一秒も惜しむことなく、先生の講義に聞き入っていた姿が印象的でした。
    吉尾先生からのメッセージがしっかり伝わり、被災地のリハ支援にも我々地元のセラピストが力を
    発揮してくれる良いきっかけのセミナーになった気がします。「迷ったら前に進め」そんなことを
    実感したセミナー開催でした。吉尾先生には心から感謝しています。来年も宜しくお願いします、
    元気になった岩手に是非いらしてください。

  • senri より:

    中井さん、おはようございます。
    昨日は岩手ダービー・ダイヤモンドカップのレースがありましたね。
    ダービー週間とチャグチャグ馬コがうまくセットになった競馬ですが、
    この馬力でこの苦難・困難を蹴飛ばして欲しいです。
    ジャコ天パワーにもぜひ一役を。

  • 中井 より:

    今日、岩手ダービーがありました。

    近々ジャコ天が・・・。

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